※この記事は「編集長・川良咲子の今やってます〜」2022年10月6日公開記事を再録したものです。
私がキャリアコンサルタントの資格取得を考え出したのは昨年の3月でした。資格を取ろうと思った一番の理由は、mi-molletの編集長をやっているなかで「ミドルエイジのセカンドキャリアについてもっと勉強したい」と思ったからです。
でも最近思い出すのは、あの頃自分自身が抱えていた「不安感」。当時、mi-molletは急成長中で、プレッシャーはありつつも非常に充実した日々でした。ただ一方で「編集長を卒業したら私は何になるんだろう」と思っていたんですね。
会社員に部署異動や役職の変更はつきものです。mi-molletの仕事が面白ければ面白いほど、「この先どうしよう」という気持ちになっていったのだと思います。キャリアコンサルタントという資格を編集者のキャリアと掛け合わせることで、実際に何ができるか分からないけれど、未来への不安が少し払拭される気がしたのは確かです。
「組織のなかのキャリア」にとらわれていると、40〜50代で誰しも「この先どうしよう」状態に陥ります。私も例にもれず、そうでした。社内外を問わず、同年代の人と話すと「異動になったらどうしよう」「これ以上昇進は見込めないからどうしよう」「現在の部署で、会社で、自分は必要とされなくなるのでは」と、驚くほど高い確率で同じような不安を抱えていることが分かりました。
これまでは、会社のなかで「山登り」のように少しずつスキルと経験を得て成長し、昇進・昇給し、50歳を過ぎたら緩やかに「定年」を待ち、あとは「余生」で良かったのかもしれませんが、今はそうではありません。人生100年時代と言われるようになり、経済・ビジネスを取り巻く状況も激しく変化している今、会社だけに自分のキャリアを委ねていると、誰しもどこかで「大きな行き詰まり」を感じてしまうのではないでしょうか。
そこで今注目されているのが、主体的に自分の仕事、自分の人生を舵取りをしていく「キャリアオーナーシップ」と「独学力」です。
「キャリアオーナーシップ」とは、個人が自分の「キャリア」に対して主体性を持って取り組む意識と行動を指す比較的新しい言葉です。キャリアと未来コンソーシアムによると、次の5つの概念が定義されています。
「キャリアオーナーシップ」5つの中心概念
A.軸を起点にありたい自分の生き方を構想する
B.自己を理解し、仕事を通して自己実現・表現する
C.心の内側にある好奇心やモチベーションを起点に行動する
D.新しいものを受容し、自己変容を積み重ねる
E.自分自身・周囲と調和し、好循環を生み出す
今日はこの「キャリアオーナーシップ」を実現するために必要な「独学力」について書かれた本をご紹介します。
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