毎日のおしゃれは楽しくワクワクするものではありますが、ときに苦しくなることってありませんか? おしゃれをするのが面倒。でもおしゃれしていないことは恥ずかしい。そんな矛盾に悩んでいたファッションエディターが今感じていることを綴ります。
今回はぽっちゃりエディターとしてではなく、ファッションエディターとして、そしてひとりのおしゃれに悩んでいる当事者としての思いです。

 

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おしゃれをがんばれないときは、無理に頑張らなくていい。
最近、そう気づきました。

もしかしたら、自分が今、新しい環境で毎日の生活をするだけでいっぱいいっぱいだから、自分への言い訳を探しているのかもしれません(8月から息子と2人でカナダに引っ越してきました)。また、これまでは仕事もプライベートもファッションにどっぷり使っていた16年間でした。今はそこから少し距離を置いた状態になり、感じていることを素直に残しておきたいと思います。


さて、ミモレのファッション特集ファッション雑誌で、スタイリストさんが手がけられたコーディネートを改めてじっくり見てみてください。

おしゃれを頑張れない時があっても罪悪感を抱かなくていい。大切なのは自分の心地よさ_img0
 

トップスを着て、ボトムをはいて、靴とバッグを合わせただけのミニマルなコーディネートはほぼないと思います。季節にもよりますが、インナーを入れてレイヤードしたり、肩に何かをかけたり、ストールやマフラーなどの巻き物を加えたり。はたまた、考え抜かれた配色の妙で洗練させて見せたり、コーディネート全体のバランスを取るためにアクセサリーを絶妙なバランスで加えたり。たとえ、面積の小さなピアスやリングでさえ、どんな素材や色を選ぶのか、ひとつだけつけるのか、レイヤードしてつけるのかと吟味された上ででき上がっています。1体のコーディネートを仕上げるためのテクニックひとつひとつがスタイリストさんの腕の見せどころです。

スタイリストさんは、おしゃれのプロフェッショナル。抜群のセンスと、経験の蓄積と、ファッションの世界の中での切磋琢磨、そして、ご本人の努力により、一般の人にはできないような、素晴らしいコーディネートをつくり出されています。いつも身近でその仕事ぶりを拝見すると、本当に凄すぎて、私には絶対に真似できないものだと圧倒されています。

またそれを着るモデルさんももちろん、スタイリストさんが用意した完璧なコーディネートをさらに素敵に、より美しく着こなすプロフェッショナルです。そのために、もともと骨格やバランスのよさには恵まれているものの、さらに努力を重ねられ、外見に、また内側から溢れ出すオーラに磨きをかけられています。

ファッションの撮影には、衣装とのバランスを考え、テーマとのバランスを考慮しながら、もともと美しいモデルさんをより磨き上げるヘアメイクさん。衣装やモデルさんがよりドラマティックに仕上がるように、そして目に留まって感動させるような強い写真になるように、光や動きの一瞬のタイミングを切り取ってくれるカメラマンさん。それぞれのプロの力を借りながら、その媒体の読者層に刺さるコーディネート、写真になるように調整、ディレクションしていくファッションエディター。たくさんのプロの手で生まれたのが、ファッションメディアに掲載されているコーディネート写真です。

おしゃれを頑張れない時があっても罪悪感を抱かなくていい。大切なのは自分の心地よさ_img1
 

だからこそ、おしゃれって楽しい! とときめく気持ちをもたらしてくれるし、こんなふうに着こなせばいいのか、と私たちの道標になってくれます。

ということは、私たち一般人が「おしゃれ」をしようと思ったら、時間と手間、努力が必要ということ。なにもがんばらずに、トレンドの服、人気ブランドの服を着るだけで素敵に見せるのは無理があることだと思います。

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ぽっちゃり体型エディターの「太っていてもおしゃれしたい」ファッションまとめ
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