もしTシャツとデニムだけをパッと着ているだけなのに、おしゃれに見える人がいたとしたら、きっとそれはヘアメイクが素敵に整えられている、バランスのよい骨格である、本人が持っているオーラがすごい、など、何かしらの理由があるはずです。

前置きが長くなりましたが、何が言いたかったかというと、おしゃれをするにはパワーが必要。おしゃれをする元気がないとき、余裕がないときは、無理しておしゃれをがんばらなくてもいいということ。

極端な話、おしゃれをしなくても生きていけますが、日々の生活をこなしていかないと、生きていけません。毎日が忙しくて疲れたなぁというときは、おしゃれしなきゃダサいと思われるかも、と罪悪感を持たなくていいと思ったのです。私は特に、この仕事をしていながらも、おしゃれセンスが優れているわけではないし、バランスに恵まれている体型とはかけ離れているので、なおさら「がんばらなきゃ、ちゃんとしなきゃ」と思い続けていました。

もちろん、おしゃれは人の目にいちばんに入ってくる外見要素のため、見た目の印象を左右するのは事実。「あの人っておしゃれ」「あの人って素敵」という周りの判断は、人生を送っていく中でプラスでしかありません。そして、おしゃれはときに自分を救ってくれます。お気に入りの服、新しい服に身を包むと、気分が上がるし、楽しい気持ちになります。
でも、毎日満点のおしゃれを目指さなくていいし、おしゃれできない自分を恥ずかしく思わなくていい。自分の中の優先順位第1位がファッションじゃないなら、余裕があるときに楽しめる趣味のような立ち位置でいいのかなと思うのです。

笑顔で過ごせたり、家族や大切な人とゆっくり過ごせる余裕があったり、毎日を一生懸命に過ごす前向きさがあったりすれば、普通の服を着ていても、素敵な人になれるのではと思います。実際に今、海外に引っ越してきてみて、ヨガウエアのような私服でも素敵に輝いている人をたくさん目にします。

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トップス/アディダス インナー・パンツ/ルフィル 帽子/ZARA 靴/ホカ

そんな私は今、息子と公園遊びを楽しめ、芝生に座っても気にならないラフな服を着ています。おしゃれな人とは思われない服装だと思いますが、着ていて心地よい自分の好きな服たちだし、息子との時間を心置きなく楽しめる。以前なら、「大事な服が汚れるから」を気にしていたようにも思います。些細なことかもしれませんが、罪悪感を感じない心地よさに気づけた今を、幸せに感じています。


写真/Shutterstock
撮影・スタイリング・構成・文/高橋香奈子
 

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