マスコミによって次々作り出される現代の「若者像」。その中には首をかしげたくなるものも多くあります。筆者の気のせいかもしれませんが、マスコミの若者語りは迷走を続けており、その迷走っぷりは加速の一途をたどっているような……。

マスコミが言う「若者像」にはネット上でも若者、そして若者以外からも多くの疑問の声が上がり、総ツッコミを食らっているものもあります。今日はそんな作られた「若者像」について考察していきたいと思います。念のため断っておくと、筆者は若者代表のつもりは一切ありません。あくまで1つの意見として聞いていただけると幸いです。
 

若者の「○○離れ」の原因は、大体一言で片づく

マスコミが作り出す「若者像」は架空のキャラクターかもしれない。ホワイト企業を敬遠、風呂なし物件が人気…?_img0
 

よく言われるのが若者の〇〇離れ。その多くが、「お金ないだけやろ」の一言で片づくようなもの。例えば、代表的なのが「車離れ」ではないでしょうか。

 

50代の方から「私たちが20代の時は、車を持つのがステータスだったんだよ」という話を聞いたことがあり、「へぇ、そんな時代もあったんだ!」と驚いたことがあります。地方に住んでいれば移動には車が欠かせませんが、都市部に住んでいれば電車で事足ります。

車を持つのが一種のステータスだったのは、それだけお金に余裕があったからに他ならないのでは、と思います。車の購入費はもちろん、維持費だってかなり高い。駐車料金や車検代、保険代……と考えると、少なくとも筆者は「車を所有する」という選択肢はまず考えられないのです。生まれながらにして「不景気」がデフォルトな若者には、縁遠い贅沢品です。

また、「テレビ離れ」もよく言われますが、ご存知のとおり、今はスマホでもテレビ番組が「見逃し配信」で見られます。動画配信サービスやYouTubeも普及し、視聴ツールの選択肢が増えて、わざわざ安くもないテレビを買う必要もなくなったというだけの話。

それなのに、「低視聴率=不評」みたいな記事はいまだにたくさんあります。評判がいい番組でも低視聴率ということだって、もはや当たり前にありますよね。視聴率の記事を見かけるたびに、いつまで視聴率にこだわってるの?と言いたくなります。