近年、急速に認知度が高まっている『吸水ショーツ』。生理の経血やオリモノ、軽い尿漏れなどをキャッチし、まるで普通のショーツを穿いているかのように快適に過ごせると評判です。しかし、素材や作り方により値段も種類もさまざまで、何を基準に選べばいいのかわかりませんよね。そこで、ミモレストアのバイイングディレクターでもあるスタイリスト福田麻琴さんがセレクトしたのはSKINis(スキニス)の吸水ショーツ。その制作チームのお二人と対談した様子をお届けします。
生理中だけじゃない!毎日穿いても快適さをキープする「エブリデイ吸水ショーツができました」
福田さん「先日、〈ミモレ編集室〉メンバー20名と編集部で吸水ショーツについて座談会をしたのですが、吸水ショーツを生理本番の日に使うのはちょっと怖い……、という意見が多かったそうなんです」
和田さん「はい、そういう方は多いと思います。漏れたりしないか、1日穿いていても経血がついた肌面は大丈夫なのか……など使用感は気になりますよね。いきなり生理の重い日に不安を感じてお使いいただくより、生理の始まりや終わりかけ、おりものの多い日に使うことで、吸水ショーツの便利さを体感いただきたい。そういう思いから『シームレス ライト吸水ショーツ』を開発しました」
山本さん「まずは吸水ショーツをはいてみる。ということ自体が多くの女性にとってはハードルだと思います。でも一度穿いていただくと、その快適さを体感できた!という声は多いです」
編集部 ーーまず手に取っていただくことが最初の一歩ですね。ミドルエイジと呼ばれる世代はホルモンバランスが乱れやすく、いつ生理が始まるのか予測しにくかったり、おりものが多くなったりしがちです。また、軽い尿漏れにお悩みの方もいらっしゃいますよね。
福田さん「私自身もそうですが、心配だからと、常に使い捨てのナプキンやおりものシートを着けていると、ムレてかゆみが出てしまうことも。そんな時こそ、吸水ショーツの出番だと思うのです。
でも、世の中にはとてもリーズナブルなお値段の吸水ショーツもありますよね。数多ある吸水ショーツの中から、ミモレ世代が選ぶべきポイントとは何でしょうか?」
山本さん「私たちSKINisでは『穿いていても日常のリラックスした状態に近い』という感覚を大切に設計しました。避けられないカラダの変化をサポートするうえでも、着用時の違和感の無さは大切なポイントだと思います。
クロッチ(ショーツの股にあたる部分)は4層構造になっていて、いちばん上のデリケートゾーンに直接当たる部分はメッシュ状。メッシュの凹凸がサラサラ感をキープします。その下には、不織布のようなシートが入っています。これは、たくさん水を吸う繊維を使用した生地で約15mlの液体を吸収。生理の始まりかけ、終わりかけ、おりものの多い日、軽い尿漏れをキャッチします。このシートには雑菌の繁殖を防ぐ抗菌防臭機能とアンモニア消臭機能がついています。デリケートゾーンの皮膚は薄くなりがちで乾燥しやすいため、菌が繁殖するとかゆみが出ることも。ニオイも防ぐので1日中穿いていても快適です。
上から3番目は防水布。水分が外に漏れるのを防ぐと同時に、湿度は通すので、さらにムレにくい設計になっています。4番目は表面の生地になります」
福田さん「アンモニア臭を中和する効果があるから、尿漏れの匂いも気になりませんね! ミドルエイジ世代にはあると嬉しい機能だと思います」
福田さん「クロッチ部分以外にも特長がありますよね。ストレッチ性のある布がヒップをやさしく包むので、軽やかで動きやすく、吸水ショーツを穿いているという意識がなくなりそう」
和田さん「ミシンで縫わず、樹脂で圧着させて作っています。縫い目による、ちょっとしたゴロつきもストレスになると思ったので。
一般的に圧着させる製法は、両面テープのようなもので貼り合わせるのですが、SKINisでは樹脂を点状につけて貼り合わせています。
ベターッと貼り合わせてしまうと、ストレッチ性が損なわれ、貼り合わせた部分に固さやゴワつきが出てしまいます。ですが、点と点で圧着すると柔らかく伸縮しやすいので、肌あたりストレスを感じにくい仕様になります」
福田さん「10代や20代でも、下着の摩擦で皮膚が黒ずんでしまうという方、いますよね。ミモレ世代なら、さらに摩擦で皮膚が黒ずむ可能性があるから、こういった配慮はありがたい!」
和田さん「生地自体もフリーカットという素材で、切りっぱなしにしてもほつれない布を使っています。ウエストと足口はゴムを入れずに切りっぱなし仕様にしているので、鼠径部を締め付けません。生理の始まる頃は憂鬱になりがちなので、少しでもストレスを軽減していただけたら、という思いで作成しました」
吸水ショーツは環境を考えたSDGsな製品
福田さん「シームレスの生地って耐久性に不安を持たれる人もいるかと思いますが、SKINisの吸水ショーツは、洗っても生地がピロピロに伸び切ってしまわないところも気に入っています。洗って何度でも使えるから、ナプキンやおりものシートを使い捨てするよりSDGsな製品だといえますよね」
肩がコリにくく、バストをきれいに魅せるリラックスブラ
福田さん「SKINisは吸水ショーツだけでなく、ブラジャーもあるのですね! 吸水ショーツとお揃いでブラもあるって珍しくないですか?」
和田さん「私たちは元々、下着を作っているチームだったので、ブラを作れる縫製工場が背景にあったんです。なので、セットアップでご提案させていただこうと思いました。吸水ショーツとペアになるブラが欲しい、というお声も多々ありましたので」
福田さん「ブラのカップって三角や丸が多いけど、このティアドロップ型は胸が若々しく見えますね」
山本さん「はい、胸の形に沿うようなカップなので、ボリュームの減ったバストもキレイに見せることができます。また、カップの下側に厚みがあるので、バストをナチュラルに押し上げる効果も」
福田さん「このチョイ盛れがイイ! ボーンと不自然にボリュームを出すのではなく、あくまでも盛りがナチュラル(笑)。特別な装飾はないけれど、スポーツブラみたいにサボってる感がない。デコルテが美しく見えるので、シャツを着たときに胸元を開けられる! お気に入りです」
和田さん「ショーツとお揃いでお使いいただけるよう、リラックスブラもシームレスです。ワイヤーやホックを使用せず、あらゆるストレスをなくしました」
福田さん「カップを縫っていないと洗濯時にカップがズレたり取れやすいけど、このティアドロップ型はズレにくいのも優秀。ズレるたびにカップの位置を整えるのって地味にストレスかかりますから」
年齢を重ねるごとに変化していく私たちのカラダ。この変化をサポートしてくれるフェムテック製品を上手に使うことで、辛くしんどいものから、快適で軽やかなものへと意識も変化していくのではないでしょうか。吸水ショーツを使ったことのない方、まだまだ多いと思いますが、年齢に合った製品を選ぶことで、カラダの変化をラクに受けとめ、毎日のストレスを少しでも減らしていただく一助になればと思います。
SKINis ECサイト
取材・文/藤田麻弥