筆者は子どもはいませんし、今後の人生でも産まない予定ですが、“子育てに不寛容すぎる社会”に危機感を感じることがよくあります。
友人とその子ども(3歳)と出かけることがあったのですが、電車の中で少しでも子どもが大きな声(といっても全然気にならない程度です)を出しそうになると、友人は「しーっ、静かにして」とたしなめます。わずか15分くらいの移動で、何度注意したかわかりません。正直、明らかに大きな声を出したわけでもないのに、なんでそんなに注意するんだろう? と不思議に思いました。
しかし、友人曰く「大きい声を出して、怒鳴られたことが何度かある」のだそう。それを聞いて、思い出した出来事がありました。
電車内、子どものぐずりにキレるサラリーマン
筆者が上京した日、夜の混雑した電車内で、いきなり
「うるせーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
と耳をつんざくような怒鳴り声が。
声の主は、ビール缶を持ったサラリーマンでした。怒鳴り声が車内に響き渡る直前、小さな子どもが少しぐずっていました。怒鳴り声が響いた後、ただならぬ気配を感じたのか、子どもも静かになり、車内は異様な静寂に包まれました。
正直、「うるさいのはあなたの方だよ!」と言ってやりたかった。小さい子どもが声を出すのは普通のこと。それに比べて、酔った勢いかわかりませんが、車内に轟くとんでもない声で怒鳴った男性。どう考えても迷惑なのはその男性の方です。相当酔っていて注意したら逆上しかねない状況だったので、みな気まずそうな顔をしながら押し黙っていました。
筆者は何よりその子どもと母親の心が心配でした。これから電車に乗るのが怖くなってしまうかもしれません。その出来事を思い出し、子どもが少し大きな声を出しただけでキレる大人がいるために、必要以上に気を張らざるを得ない事情がよく理解できました。
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