ビジネスライティングという言葉を知っていますか? 今回ご紹介する、ビジネスライティングというのは、いわゆる企画書、報告書、稟議書といったものではなく、Web記事やSNSなど、ビジネスにおいて必要となる文章を書くこと全般を指します。そしてネット中心社会となりつつある現代では、ビジネスライティングの機会が非常に増えているのです。
〔ミモレ編集室〕実践講座では、「ビジネスライティングとキャリア」をテーマに、三回に渡る連続講座を開講中。第二回講座では、ビジネスライティングに求められるスキルや、ポートフォリオについてのお話を伺いました。講師は、自由な働き方をサポートする、株式会社Waris共同代表、田中美和さんです。
ビジネスライティングに求められるスキルとは
さっそく、ビジネスライティングに求められる5つのスキルをご紹介いただきました。
求められるスキル①「外部向けの文章を書いた経験」があること
まずひとつめは、個人的な文章ではなく、外部の方へ向けて文章を書いたことがあるかということ。文章というのは、「質」と「量」がある程度比例するので、経験値のボリューム(量と回数)が必要。なおかつフィードバックをもらえる環境で、しっかり重ねていくことが大切なのだそうです。それはなぜかというと、文章を書くということはとても私的な行為で、言葉の感覚はひとりひとり違うからです。自分の当たり前が「伝わる文章」かどうかを判断してくれる第三者の目が必要で、書いては赤ペンをもらう……それを何度も繰り返していくことで言語感覚が鍛えられるとのこと。
求められるスキル② 読み手を意識することができる
読み手は企業の顧客(潜在顧客)です。したがって、ビジネスライティングでは、会社の看板を背負う意識が重要とのこと。誇大広告など、会社側が責任を問われる表現も避けなければなりませんし、エッセイやブログとは違うので、自分らしさやオリジナリティをどこまで出すかというのも難しいところですよね。なかには、全面的に中の人の個性を打ち出して人気になっているSNSアカウントもあるのだとか。(例:シャープのTwitterアカウントなど)
求められるスキル③ デジタル媒体でのライティング経験
ビジネスライティングでは紙媒体のみでしか書かないと決めている方を除いては、デジタル媒体での執筆経験がマストだそうです。
「紙」と「デジタル」におけるライティングスキルの違いは、これまでの〔ミモレ編集室〕の講座でも何度か取り上げられている題材なのですが、一度に入ってくる情報量の違いなどから、最後まで読ませる為の技術も変わってきます。
求められるスキル④ SNSの運用、SNS発信に役立つツールが使えること
現代のプロモーションに必須なSNS。基本的な活用だけでなく、無料のデザインツールと合わせて使うことで、投稿内容に差をつけられるとのこと。また、BtoB(法人・企業向け)、BtoC(一般向け)のPR経験があるかどうかも採用担当が着目するポイントです。特にBtoBの経験は、より希少性が高く大きな強みに。もちろんBtoC向けのSNSやブログ経験もアピール材料になるので、PV数やフォロワー数などで説得力をあげるのも◎。
求められるスキル⑤ 社会的センサーの高さ
昨今では、SNSを含む広告表現の場で不適切な発言がバッシングされ、炎上してしまうケースも少なくありません。意図せず差別的な発言をしてしまわないように、常に社会的センサーを高く持つ配慮も必然に。
スキル②で「会社の看板を背負う意識が重要」とありましたが、世の中の流れを見極め、適切な発言をする、空気を読む力も肝心なんですね。
フリーランス必見! ポートフォリオの重要性について
さて、ここまでは無形財産―企業に求められるスキルについてご紹介いただきましたが、ここからはそれらのスキルを実際に形にして見せることのできる資料、ポートフォリオについてお話を伺いました。
ポートフォリオがあったほうが良い理由
ポートフォリオというのはいわゆる自身の作品集ですが、文字の羅列だけでは伝わらない、実績やスキルを写真や図を介して説明することのできる資料です。企業側もイメージが湧きやすいので、具体的なお仕事発注につながるとのこと。
あるかないかでは天地の差がつくというポートフォリオ。講座内では、実際に活躍されている方のポートフォリオをお手本としてご紹介いただきました。
「ビジネスライティングとキャリア」をテーマにした3回連続講座は、次回が最終回です。今回学んだスキルを活かす秘訣など、第3回も盛り沢山の内容となっております。
〔ミモレ編集室〕に入会すると今回の「ビジネスライティングとキャリア」講座のほか、バタやん先生のライティング講座など過去の講座アーカイブも視聴可能です。ご興味のある方はぜひご参加ください。
麻衣阿さん
1987年生まれ。大河ドラマやオペラに出演する現役モデル。 これまでに100を超えるイベントや舞台を主催。100本以上の 電子書籍やVR映像をプロデュース。全国誌のミスコン企画から、 パリコレキャスティングまでなんでもチャレンジ。
〔ミモレ編集室〕7期生。