思考や行動、見た目の若々しさは前頭葉がつくりだしている


若々しく見える人とそうでない人の違いは何か。それを求めていくと、脳のある部位に行き着きます。私たちの思考や創造性、意欲、感情など高度な知的活動を司っている前頭葉がそれです。年をとっても若々しくいられるには、この前頭葉が活発に働くかどうかにかかっています。思考や行動の若々しさも、見た目の若々しさも、じつはこの前頭葉がつくりだしています。

ただし、ここでひとつ問題があります。それは私たちの脳が前頭葉から老化を始めることです。たとえば計算や知能テストなどで使う頭頂葉は60代以降になって機能が低下しはじめ、記憶を司る海馬の萎縮が目立ちはじめるのは70代以降です。これに対して前頭葉は画像診断でも40〜50代で縮んでいくのが見えるようになります。放っておくと働き盛りのうちに働きが鈍くなるのが前頭葉です。その前頭葉をいつまでも元気に保てるか。これこそが若々しさを保つ最大の秘訣というわけです。

若々しさを保つ秘訣は「ヘソ曲がり」になること!?前頭葉への刺激が見た目年齢を左右する_img0
写真:Shutterstock


前頭葉の老化を放っておくと、身体も脳も、見た目も加速度的に老化する


では、前頭葉を衰えさせないために大切なことは何でしょうか。筋肉を衰えさせないためにはトレーニングを欠かさないことですが、最近は前頭葉を鍛える「脳トレアプリ」などもいろいろと出回っています。しかし、こうしたものを試すよりも、もっと効果的に前頭葉機能を高める方法があります。

 

それは日常生活のなかで実際に前頭葉をよく使うように心がけて行動することです。この「実践トレーニング」にまさる方法はありません。前頭葉はクリエイティビティや新奇なものへの対応能力を司っているため、前頭葉を鍛えることで思考や発想が柔軟になり、考え方が若々しくなります。前頭葉機能が上がれば意欲が高まるため、脳や体をもっと積極的に使うようになり、さらなる若返りにつながります。