現在ミモレストアではブラックフォーマルウエアが発売中ですが、ミモレ世代になるとお通夜や葬儀、告別式に参列する機会が多くなります。実は知っているようで、きちんと知らない⁉️ そんな、いざという時に迷いがちなお葬式のマナーに関する疑問について、2回にわたり、NPOマナー教育サポ-ト協会理事相談役の岩下宣子さんに教えていただきました。

【服装のマナー編】

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Q. 数珠はどんな石でも良いのでしょうか? お葬式に適した石の種類、NGの種類があれば教えてください。

A. 数珠には本式と略式があります。二重になっていて、房が両端についているものが本式数珠です。本式念珠とは、各宗派ごとの正式な形のお数珠です。 一方、一重になった略式数珠は宗派を問わず使える数珠のことです。そもそも数珠とは、仏教徒の方がいつも持っているもので、仏教徒にとってのお守りとしての役割があります。素材は自分が持っていて気持ちよく安心して持てるものなら、水晶や黒曜石から珊瑚まで、どんな種類でも構いません。

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Q. お葬式のジュエリーではパールが定番ですが、白真珠と黒真珠はどちらが良いですか? またジェットはいかがでしょうか。

A. 真珠は「人魚の涙」などと呼ばれ「涙」のイメージで、お葬式の時にふさわしいジュエリーです。白真珠と黒真珠はどちらでも構いません。また、皇室の方もつけていらっしゃるジェットは、漆黒の黒であり、流木の化石でできていて「流れる」をイメージさせるため、こちらもお葬式のシーンにふさわしいジュエリーです。 外務省の服務規定では、ネックレスをつけることで正装になるとされていますので、耳元だけでなく、ネックレスもつけることで、より正式な装いになります。

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Q. 普段のアクセサリーは外すべきですか?

A. 耳につけるアクセサリーについてはどちらでも構いませんが、重要なのは指輪です。葬儀の席では指輪は結婚指輪と婚約指輪以外はつけません。その2つを着けるのは、結婚している、もしくは婚約していることは公にしないといけない事柄だからです。この場合「涙」のイメージの真珠の指輪であっても、結婚か婚約指輪以外で着けるのはNGとなります。

 

Q. 髪型やメイクで注意すべきポイントはありますか?

A. 参列の際にはお辞儀をすることが多いので、髪が顔にかからないよう、髪が長い方はまとめたほうが良いですね。
また、喪服を着ている時には「片化粧」と言い、チークや濃い色のリップは使わないようにします。リップは自身の唇の色に近い自然な色味が良いでしょう。
ネイルはすぐに落とせないこともあるので、目立つならレースの手袋を用意するのも良いです。お焼香の時だけ手袋を外し、終わったらすぐにつけると良いでしょう。

Q. 香水はつけて良いのでしょうか?

A. つけすぎはNGですが、清潔感を感じさせる範囲、仏式のお葬式ならお香の香りと変に混ざらない程度を心がければ問題ないと思います。


Q. 喪服のスカート丈。正喪服と準喪服で長さに違いはありますか?

A.正喪服とは、葬儀・告別式から一周忌までの法要などに、喪主とその配偶者や近親者などが着用するもの。もっとも格式の高い装いです。特に昼の正装はなるべく肌を見せないのがルールです。なので、正喪服はスカート丈が長くなっています。皇室の方々が喪に服す時に着ていらっしゃる、ロングスカートに首元が詰まった服装が正喪服で、準喪服はそれよりもスカート丈が短くなります。ですが、スカート丈が長くても、格が高い分には相手を立てることになりますので、問題はありません。

また、ハレの日の正礼装には、帽子と手袋をつけるのがルールです。お葬式はハレの日ではありませんが、正礼装という点では、同じように帽子、手袋を使用します。
正装というものは「この人を立てなくてはいけない」と思う心を表せるという考え方と、主催者よりも目立たないようにするという考え方があり、どちらも正解なのです。

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Q.お葬式と法事では、スカート丈に違いはありますか?

A. 法事は葬儀ほど厳格ではないため、スカート丈については露出が控えめでしたら問題ありません。
一周忌以降の法事の場合、参列者はどんな服装で行ったら良いのか迷うこともありますので、主催者側が参列者の立場になって、ドレスコードのようなものを事前に伝えた方が親切だと思います。

 
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