仕事のプレゼンや商談、普段の会話でも、自分の話にうまく共感してもらえない、論理的に話しているのに相手に響いてないな、と感じる時はありませんか。それは、世の中のほとんどの人が「言葉」をなんとなく感覚的に扱ってしまっているからなのです。
「劇団四季」で主役を務めた経歴を持ち、現在は企業研修講師・講演家として活躍している佐藤政樹さんの著書『人を「惹きつける」話し方』によると、話し方で人を惹きつけるためには、自分の「言葉のポジション」を認識することが大事なのだそう。本書より3つの「言葉のポジション」について抜粋してお届けします。

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話し方で人を惹きつけるためには、まずは言葉の本質を理解する必要があります。

そのために私がいつもお伝えしているのが、「言葉のポジション」です。

 

言葉のポジションとは、あなたが発する言葉の出どころを認識するための考え方。これを認識することで、言葉を扱うときの意識が変わります。

言葉のポジションとは何か。ひと言で言うと、「人が言葉を発するときの意識は、3種類にわけられる」。そして、「どの意識にスタンスを置いているかによって、相手への伝わり方はまったく異なる」ということです。

「意識」の場所の1つ目は「頭」、2つ目は「胸」、そして3つ目が「腹」です。この3つの意識を理解するためにあるのが、「言葉のポジション」です。

意識のスタンスが「頭」のときの言葉を「頭のポジションの言葉」、「胸」のときの言葉を「胸のポジションの言葉」、「腹」のときの言葉を「腹のポジションの言葉」と私は呼んでいます。こちらの図をご覧ください。

 

これはあなたが人前で話しているときに、自分の意識がどこに置かれているかを表したものです。これから、この3つそれぞれについて説明していきます。

先に結論をお伝えすると、「頭のポジションの言葉」と「胸のポジションの言葉」では、人を惹きつけることはできません。

相手の心を動かすために皆さんに伝えたいのは「腹のポジションの言葉」の重要さについてです。