「すごく」の意味は、「とても・非常に」

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では、「すごい速い」という表現はあまり使わないほうがいいのでしょうか? また、間違っている表現なのでしょうか? もともと使われていた「すごく」の意味から見ていきます。

とても速い場合に使う「すごく速い」と言う表現。この時の「すごく」は、「とても」の口語的表現です。

「とても・非常に」など、程度がはなはだしい様子を表す意の口頭後的表現。
〔若い世代に好んで用いられる〕

(新明解国語辞典 第八版/三省堂 より引用)

とあります。

 


「すごい」の正しい意味は「素晴らしい」

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では、「すごい」の意味を調べてみましょう。

①寒く冷たく骨身にこたえるように感じられる。
②ぞっとするほど恐ろしい。気味が悪い。
③ぞっとするほど物さびしい。
④形容しがたいほど素晴らしい。

(広辞苑 第七版/岩波書店 より引用)

①心の底から恐ろしいと感じさせる様子だ。「すごい雷鳴がとどろく/すごい目でにらまれる」
②まったく予想できなかった事態に遭遇して、ひどく驚く様子だ。「朝夕はすごい渋滞が起きる道路/台風が接近して海がすごくあれる/すごい人気」

(新明解国語辞典 第八版/三省堂 より引用)

一般的に「すごい」は素晴らしいとき、恐ろしい時に使う言葉です。


では、「すごく」を「すごい」と言うのは間違いなの?

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「すごく速い」を「すごい速い」と言うのは、若者言葉のひとつだと言われていますが、最近では一部の辞書にこのような説明も追加されています。

⑤程度が並々でない。
(広辞苑 第七版/岩波書店 より引用)

「すごくきれい」を「すごいきれい」などと、「すごい」を副詞的に用いられることがある。強調表現は「すっごく」。
(新明解国語辞典 第八版/三省堂 より引用)

「すごい」は「すごく」と同じような意味で使われることがあるそう。なので、今は「すごい速い」と言っても完全に間違いではなくなっているようです。ただし、「すごく速い」自体も口頭語的表現ですし、「すごい速い」をあまり良く思わない人もゼロではないので、シーンや相手をよく検討して使うのが良いでしょう。

構成・文/高橋香奈子

 

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