「ケーキ屋さんでバイトしてました」ストイックすぎる逆破天荒芸人COWCOWの意外な下積み時代

自分たちは売れんのか？　ずっと不安だった

──まだ芸人だけでは食べられない時代は何を考えて過ごしていましたか。

善し：野望というか、夢はもちろんありましたけど、たどり着けるなんてみじんも思ってなかったですね。芸人の仕事だけで飯が食えて、なおかつ東京に行ってテレビ出てとかっていうのは、現実味が全くなかったです。もちろん舞台に出たり賞をとったりはしましたけど、これ売れんのか？　みたいなのはずっと思ってました。先輩方の中に売れてスターダムに登ってる方もいましたけど、果たしてそういうふうな道を行けるのか？　自分たちはいけないと思ってました。

多田：まだ芸人という肩書きに浸ってるじゃないですけど、なんかこれでやっていくという現実味がない時、実家のあった枚方から劇場のある梅田までの40分の道のりを原付で通ってたんですけど、本当に毎回、この世界で売れな飯食っていかれへんねんな、どうしようっていうのを考えていましたね。現実に引き戻されるといいますか、これからどうなっていくんだといつも思っていました。