「何かとしがらみの多い結婚生活は、二人三脚にも似ているのかも知れない。我が家の場合は相手が全くこちらに合わせる気のないジェット機型走者なのだが」。
オリエンタルラジオ・中田敦彦さんの妻である福田萌さんが語る“夫像”は、普段、YouTubeで“あっちゃん”のマシンガントークに圧倒されている人ならば、思わず頷くかもしれません。でも、たとえ夫が妻に合わせる気のない「ジェット機型走者」でも、福田さんは結婚を1ミリも後悔していないことが、著書『「中田敦彦の妻」になってわかった、自分らしい生き方』からは窺い知れます。福田萌さんが考える、夫婦の心地よい形とは――? シンガポールから一時帰国中の福田さんに、インタビューでお聞きします。
福田 萌(ふくだ・もえ)さん
タレント。1985年6月5日生まれ。岩手県出身。横浜国立大学卒業。2006年ミス横浜国立大学。同年、『ミスオブミスキャンパスクィーンコンテスト』審査員特別賞受賞。大学在学中から芸能活動を始め、2007年から日本テレビ『ラジかるッ』にてお天気おねえさん兼アシスタントでデビュー。2012年にオリエンタルラジオ・中田敦彦氏と結婚、2013年に第一子女児を出産、2017年に第二子男児を出産した。現在はタレントとしてだけではなく、母親同士がつながるオンラインサロンを提案や、防災士の資格取得など幅広く活躍中。
もしも「中田敦彦」の妻でなかったら……
――『「中田敦彦の妻」になってわかった、自分らしい生き方』では、旦那様との生活を「彼といると毎日がジェットコースターのようだ」とおっしゃっています。正直、大変だと感じたことはありませんか。
福田萌さん(以下、福田) 結婚したのが彼でなかったら、もっと平穏で落ち着いた人生を過ごしていたのかな? ってふと頭をよぎることはあります。でも一方で、結婚生活を10年以上も楽しく続けられたのは彼のおかげだとも考えているんです。メリーゴーランドのように365日同じ場所で、穏やかな景色を見られるわけではありませんが、元々私は絶叫マシンのスリルが大好きなので、だったら楽しんでやろう! と自分自身を納得させています(笑)。
――結婚生活の10年を「山あり谷あり」と振り返っていますが、夫婦対談では中田さんに「添い遂げたい」とも伝えていらっしゃいます。それほど強い思いを持てるのはなぜでしょうか?
福田 夫が以前、こんな話をしてくれました。夫はオリエンタルラジオとして2005年から藤森(慎吾)さんとコンビを組んでいます。結成から最初の3年間は、藤森さんの長所しか見えなかったそうです。でも次の3年間は、その長所を見て「誰にでもいい顔をして軽薄なヤツだ」と真逆のことを思ってしまったそう。でも結果としては藤森さんの“チャラ男キャラ”が大ブレークして、自分もすごく助けてもらったんだ、と言っていて。
つまり、たとえ相方でも長年一緒にいると相手のことを好きになったり、嫌いになったり、サイクルのように波があると。私たちの夫婦関係もそれに似ていて、今はいい関係でも、どちらかが嫌になってしまう時期もあるかもしれない。けれど、その谷を乗り越えたらまた山が巡ってくるはず。そんな話をしてくれました。夫と藤森さんを見ていると、まさにその通りだと思えます。だから私も、この先も「山」を見失わずに歩いていける確信が持てているのかもしれません。
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