カナダに留学するなら、セメスター制とリニア制、どっちがいいの?
どちらの制度が良いのか。カナダの中学や高校への留学を考えている方が通る悩みのひとつですよね。私は元々、日本の形に近いリニア制のほうが良いかなと思っていたタイプですが、想定外に(笑)セメスター制に通うことになり……。
意外にセメスター制のメリットだと感じたのは、毎日同じ授業、つまり同じ先生、同じクラスメイトだから、新しい環境に飛び込んだばかりでも、すぐに馴染めること。
カナダの場合、中学でもすでに大学のような授業システムで、“自分のクラス”“自分の担任の先生”という明確なものがありません(一応自分の1時間目のクラスがホームルームになっている)。科目ごとに生徒たちが教室を移動し、先生が変わります。息子の場合は留学生向けのクラスも取っており、クラスメイトは複数の学年がミックスしています。だから、たとえば1時間目と2時間目のクラスメイトも異なるんです。そんな状況が平日で5パターンもあれば、なんだかバタバタしてしまいそうですが、1パターンしかないので毎日必ず顔を合わせるメンバーは同じ。馴染むのも早いし、安心感がありますよね。
もちろん、「こんなに長いあいだ算数がないなんて!」とおっしゃる親御さんもいるようで、そこに強いこだわりがあるご家庭は日本と同じようなリニア制を採用している学校を選ぶのだそう。もしくは、先週書いたKUMONの数学(算数)に通わせたり、チューター(家庭教師)を雇って不足している勉強をさせたり。
ただ、どちらも一長一短。たとえば、リニア制は年間を通して8科目あるので負担が大きい、でも年間を通して同じ科目を学ぶので、その内容を忘れずに次の学年にスムーズに移行できると言われています。一方、セメスター制はその科目がないブランクの時期ができてしまうが、同時に4科目だけ学ぶので英語面で努力の必要な留学生に向いていると言われています。ほかにも、それぞれいろんなメリット、デメリットがあるので、子供にどちらが合うかを検討するのがベストでしょう。
我が家は、もし半年でほかの学校に転校したいとなったら、もし半年で日本に帰国しなければならなくなったら、受けていない科目があるのは不安……という気持ちは抱きつつも、親子ともにじっくりとスロースタートが切れたのは良かったと感じています。
構成・文/高橋香奈子
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