他者の悩みを背負わない。自分の問題かどうかをまず判断


家族の問題。友人、ご近所、職場の人間関係。いろいろな悩みがあります。だけどそれが、本当に「自分の悩みなのか」考えてみましょう。

例えば、親友が家族の事で悩んでいるとします。それは、自分でなく、親友の問題。自分の問題ではありません。できることといえば、寄り添ってあげるくらいです。これは、友人に限らず、家族も同じです。

必要以上に、自分から「他者の悩み」を、背負う必要はありません。

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人のためでも、自分で決めた時間。「この人のせいで……」と後悔するのはお門違い


人生の時間やお金を全て、「自分ファースト」に使うと決めても、現実には逃れない事も多々あります。

子育て、孫の面倒、介護、仕事、親戚、ご近所付き合い……私自身、「自分ファースト」と言いながら、多くの時間を孫の世話や、夫の仕事の手伝いなどに使っています。ついつい「この時間があれば、アレをやりたかった……」「この人のせいで、自分の時間がなくなった……」と、もやもやすることもあります。

でも、やると決めたのは自分自身。断らなかったのも自分自身。「どうしてもというならやる」「やりたく無いけどやる」という曖昧な心ではなく、大袈裟ですが「自分の決断した」結果です。この先後悔しないために考えた「決断」なのです。決断とは、誰にも強制されない、自分の決心の結果なのです。

また、何かを引き受ける時は「今回だけ」とか「問題が解決するまで」……などはっきり決めておくと良いでしょう。

 

著者プロフィール
草野かおる(くさの かおる)さん

出版社勤務を経て、イラストレーターとして活動。PTAや自治会を通して16年に渡り防災勉強会や防災訓練などで防災活動に関わったことを活かし、東日本大震災の数日後、役に立つ防災メモを4コマにしてブログで発信を始める。その年の防災の日である9月1日、これが書籍になり、50代にして著者デビュー。続けて非常食のアイデアをまとめた本や、100均グッズなどで備える、自宅避難に役立つ本も発売。2018年には防災士の資格を取得し、防災についての講演をおこなうほか、テレビやラジオの出演も。また、防災のほかにも、2016年以降は、伊豆ふるさと村に暮らす、秋山龍三先生(故人)を取材しまとめた食養生の本や、激せまキッチンでも簡単に料理できるレシピ本(『激せまキッチンで楽ウマごはん』(ぴあ))など、食に関する著書も刊行し、著作は共著も含め現在9冊にのぼる。

 

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『60歳からは「自分ファースト」で生きる。』
著者:草野かおる ぴあ 1540円(税込)

防災本で有名な著者が、子育てや孫育ての傍ら発見した「生きる知恵」をつづったコラム集。気分よく日々を過ごし、豊かな人生を送るためのヒントを、軽妙な筆致と四コマ漫画で伝えます。一つのテーマが見開きごとに完結しており、心が乱れた時に必要な箇所だけを開く、といった辞書のような使い方ができるのが魅力です。



写真/Shutterstock
構成/さくま健太

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