子供と一緒に夏休みを過ごしたいから「人事制度」を提案


――大木さんは人事制度のアイデア出しもされていて、「Focus」(※)という制度はまさに大木さんのアイデアなんですよね。

※1年度内で最大2ヵ月間、労働時間を最大1/4に短縮して働くことのできる令和トラベルの人事制度のこと。子育て、介護、留学、資格取得、旅行など、使い方は個人の自由。

大木 はい。今子供たちが小学生低学年なのですが、その頃の夏休みってとても特別なものだな、と考えていて。その特別な夏休みを一緒に過ごしたかったんです。アナウンサーは帯番組についてしまうと月〜金は絶対休めませんし、お休みは1週間分を年2回取得する形。ですので、長期間の休みをとることは不可能でした。

Focus制度を活用して、今年の8月は初めてクルーズ旅行に行ってきました。昨年の利用では、子供たちとニューヨークに1ヵ月滞在しました。稼働時間に応じて、お給料は減ってしまうのですが、働き方が自由になると、生き方もすごく自由になるということを感じています。

誰にも注意されない40代「私が私を評価する」。入社1年で昇進、執行役員になって見えた役割【大木優紀さん】_img2
Focus制度を利用して、働きながら子供と一緒にニューヨークに1ヵ月滞在した様子を、大木さんはnoteでも綴っています。

――「Focus」制度は、大木さん以外の社員も取得していますか?

大木 11月はちょうど、介護と子育てに時間を充てたいということで、社員が一人取得しています。他にも、男性のエンジニアが育休として活用していたり。スタートアップというと、みんな会社に泊まり込みでゴリゴリ働いているイメージがあるかもしれませんが、弊社はこうした人事制度のおかげで、大企業にはない柔軟性を持って働ける環境ができています。

 

それに、いつでもフレックスで、どこでもフルリモートで働くことができる「Any-Any」という制度もあって、オランダに移住してリモートワークする社員や、2週間バリ島でワーケーションする社員もいるんですよ。旅行会社ですから海外旅行好きな社員ばかりですし、海外を見てくるのも仕事のうち。まさに一石二鳥だなと思います。こうした制度もさらに充実させていきたいですね。