親子留学の親の立場はカナダでかなり不安定……
子供と一緒に生活しながら、子供の留学を見守ることができる「親子留学」はとてもありがたく、親の私にとっても嬉しい制度。ですが、永住権も、ワークパーミット(就労ビザ)も、学生ビザもない親の場合は、期限内はカナダに滞在をしても良いと認められた「ビジターレコード」をもつ滞在者ではあるものの、カナダではただの“旅行者”と同じような扱いになるので、身分がかなり不安定です。もちろん、カナダで納税もできない立場なので、なにも恩恵を受けられないのは当然のことですが、日本にもカナダにもどちらにもしっかりと根づいていないような、宙ぶらりんな現状が時折私を不安な気持ちにさせます。
先述したように、州の保険制度にも入れず、自分で保険会社の高額な保険に加入する必要があり、保険で少しお金が戻ってくることはあっても医療は基本的にはほぼ自腹。診療費も私の場合は、日本のような3割負担もないので高額です。
銀行口座を開設したり、クレジットカードを作ったり、生活をする上で必要なことでも、ハードルが高く感じることもあります。1年、2年など期間限定での滞在と決めているなら問題ないかもしれませんが、もし長めの滞在をするなら、やはり何かしらのビザはあったほうが安心できると痛感しています。
とにかく、親子留学や海外移住は「計画的に」。自分にも常に言い聞かせていますが……これがとても大切ですね。
構成・文/高橋香奈子
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