「プリンアラモード」と同じくらい、こちらも食べてみてほしい……!
そしてもう1つのおすすめが、「山の上チーズケーキ」。「最も軽く、最も濃いスフレチーズケーキ」を目指して作られたこちらのチーズケーキは、軽いのに濃厚。上品な味わいなので、後味にいつまでも甘さが残ったりしない至極のチーズケーキ。そして何よりもケーキの表面に粉糖で描かれた、「HILLTOP」の文字がおしゃれ。これが来年から食べられなくなるなんて……せめてテイクアウトのケーキだけでも早期に復活してほしい……(切望)!
「プリンアラモード」やケーキが運ばれてきたときにぜひ見てほしいのが、特製のランチョンマット。横浜元町に本店がある近沢レースのもので、周りの縁取りがバラと「HILLTOPHOTEL」の文字になっているのです。見るたびにうっとり。
ルームキーをそのまま模したキーホルダー
ホテルショップには、現在も使われているホテルルームキーをミニチュアサイズにしたキーホルダーも販売中。キーホルダーに刻印された601号室とは、かつてホテルの最上階にあった客室の部屋番号。建物竣工当時は展望室だった場所で、今は使われていない部屋なのですが、あえてこの番号を刻印するところにホテルのストーリーが感じられて素敵だと思いませんか。
ヴォーリズのアール・デコな名建築を堪能
「山の上ホテル」の設計を手がけたのは、建築家であり、「メンソレータム」を日本に普及させた実業家でもある、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ。大丸百貨店心斎橋店、大同生命ビル、関西学院大学、神戸女学院大学、同志社大学など日本で多くの教会や学校の設計も手がけました。
そんなヴォーリズが手がけたアール・デコ調の建築様式を堪能できるのもこのホテルの大きな魅力です。
玄関を入って目の前に現れる螺旋階段は、まずはB1Fから天井を見上げてみてください。またもし宿泊したのなら5Fまで上がり(※)、下を覗いてみてください(充分に気をつけて!)。想像していなかった様式美を目にすることができますよ。
※5Fまで上がれるのは宿泊客のみ。
階段そのものも必見。巾木(はばき。床と壁と取り合い部分に取り付ける部材のこと)にストライプの焼き物のタイルを使用しています。
また、階段は一段の高さが18㎝と老若男女が上りやすい高さになっているやさしい設計になっています。
2019年、その姿を現した“八芒星”
ホテルの玄関を入ると、まず目に入るのがテラゾー床(人造大理石の床のこと)のロビーに描かれた八芒星の細工。竣工時からあったこの八芒星の存在はいつしか忘れ去られ、2019年の改修工事の際、絨毯をはがしたことで約40年ぶりに姿を現したと言います。しかし経年劣化のため、ボロボロだったものを修復。元の美しい姿を見ることができるようになりました。
建物の竣工当時の写真の床にも、八芒星が写っているのがわかります。階段のあしらいも変わっていません。この写真は、ロビーで見ることができます。
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