待ち伏せをするのは、好きだけが理由じゃない。
“猫の出待ち”――。それは、飼い主さんがお風呂やトイレに入っているときや、外出先から戻ってきたときなどに、時折遭遇することがあります。
「待ってたよ!」と言わんばかりに、ドアの前で目を丸くして、ちょこんと座っている猫の姿に愛おしさが爆発してしまうシーンです。ところが、当の猫たちは、ナデナデのために伸ばされたヒトの手を肉球でパシリとしながら、「それじゃニャイ!」という態度を示してきます。実はこの猫の出待ち、ヒトを待っているのではなく、“要求”のサインであることが多いんです。
もともと単独行動を好む猫たちは自立心があり、1人でも悠々自適に行動できているように見えます。しかし、飼い猫の場合、飼い主さんの側にいるといいことがあるとわかっているため、期待を胸についてまわる一面もあるんです。「ご飯っ」や「トイレを掃除して」「早く遊ぼう」などがそう。特に、自分ではできないことは、あっさり「やって!」と頼みにくるんですね。
対するヒトの場合、1人で対処するのは無理そうなことでも、自分だけで抱え込んでしまいがち。だけど、潔くヒトを頼る猫たちのように、時には「これ、お願いしてもいいかな?」と家族に家事を任せたり、同僚に仕事を手伝ってもらったりしてもいいのではないでしょうか。
許容量や処理能力を超えてキャパオーバーになると、過労、心労が蓄積してしまうからです。そうならないためにも、「ここまではできるけれど、ここから先は難しい」という自分のボーダーラインを決めておくといいかもしれません。
「逆に相手が何かして欲しそうにしていたら、声をかけてあげるのも大事だよね!」猫たちは、この日も頼みごとを携えて出待ちに勤しむのでした。
今日も猫にならって、マインドフルな1日を。
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文/高木沙織
編集/吉川明子
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