2月10日に日本公演を終え、NFLのスター選手で恋人のトラヴィス・ケルシーが出場する11日(現地時間)のスーパーボウルに間に合うかどうかが、本国のみならず日本のニュース番組にまで取り上げられていたテイラー・スウィフト。試合が行われる米・ラスベガスまで約13時間、9000kmの移動をプライベートジェットで無事に間に合わせ、米メディアでは「Amazonの荷物より速く移動した」と言われていました。
何がすごいって、現地時間2月5日にグラミー賞授賞式に参加したその足で日本へ移動し、2月7日から4日間、毎日3時間20分ほどあるライブをこなし、その直後にラスベガスに直行したのに顔には微塵も疲れが出ていなかったこと!
私は2月9日と10日のライブに参戦したのですが、今回のライブはテイラーの歌手人生の総括のような内容で、これまでに出したすべてのアルバムから、計45曲をほぼノンストップで歌い、パフォーマンスしてくれたのです。ダンスも結構激しいし、それなのに息も切らさず広いステージを走り回るテイラーに感激するとともに、「この人は実はサイボーグかなんかなのではないか」と、2日目には恐怖すら覚えるほどに(それくらい完璧なステージだったということです)。
テイラーはトラヴィスが取ってくれたおよそ1.5億円(!)の超VIPシートで、親友のブレイク・ライヴリーらと観戦。試合は、トラヴィスが所属するカンザスシティ・チーフスが残り時間1分53秒で同点に追いつかれ、その後延長戦へ突入。しかしその後、残り3秒で奇跡的なタッチダウンを決めるという劇的な勝利を決めました。ハラハラする展開でこのゲーム自体が映画のようだったのですが、ほかにもテイラーファンが盛り上がっている奇跡の要素がたくさんあります。
テイラーは先日のグラミー賞で、史上最多となる4度目のアルバム・オブ・ザ・イヤーを獲得するという記録を達成したことから、トラヴィスも「今度の試合でトロフィーを持って帰る」と約束していたそう。約束通りにアメフトの世界チャンピオンとなったトラヴィスと、グラミーアーティストのテイラー。試合後に「この世であなたとテイラー以上に素晴らしい週を過ごしたカップルがいると思いますか?」と聞かれたトラヴィスは、「今世界の頂点に立っている。いい気分だよ」と答えました。
テイラーのラッキーナンバーが13というのはファンには有名な話なのですが、今回がテイラーがチーフスを観戦した13回目の試合であること、試合開催日「2月11日」の数字を足すと13になること、今回のスーパーボウルが58回目の開催で5と8を足すと13になること……といった符合から、スーパーボウルでの優勝はテイラーのおかげ、という説を紹介する米メディアも。
日本から見るとなぜこんなに盛り上がっているのかよくわからないかもしれませんが、アメフトはアメリカの国民的スポーツ。そのスター選手と国民的歌姫であるテイラーが付き合っていること自体が、アメリカ人にとっては愛国心をくすぐることのようです。
ちなみにトラヴィスがテイラーと付き合い始めたのは、長年テイラーのファンだったトラヴィスが、自分の電話番号をビーズで入れたフレンドシップブレスレット(これもテイラーファンの定番アイテム)をライブで渡そうとしたけれど渡せなかった、という話を自身のポッドキャストで紹介したのがきっかけ、と言われています。
何だかすべてが出来過ぎで、本当におとぎ話のようなふたりの恋。それぞれが勝利を手にした今、次に向かうのは結婚となるのかどうか。世界中のスウィフティーズ(テイラーのファンの愛称)が見守っています。
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