先日、「クワイエット・ラグジュアリー(控えめな贅沢)」から派生した「リッチ・マム」がトレンドだと書いたばかりなのですが、アメリカで次なるトレンドだと注目されているのが、「モッブ・ワイフ」。これはマフィアやギャングの妻をイメージした、クワイエット・ラグジュアリーとは対極にあるわかりやすくお金のかかった、派手なヘアメイクとファッションが特徴。ジェニファー・ロペスっぽい感じ、というと伝わりやすいでしょうか。

このモッブ・ワイフはTikTokをはじめとするSNSでトレンドキーワードとなっており、その背景には、アメリカで国民的人気を誇るドラマ「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」が今年で25周年ということもあるよう。他のお手本としては、映画「カジノ」のシャロン・ストーンや、「スカーフェイス」のミシェル・ファイファーなどが挙げられています。

 

「カジノ」(1995)より。写真:AFLO
「カジノ」(1995)より。写真:AFLO
「スカーフェイス」(1983)より。写真:Album/アフロ

ゴージャスなファーにゴールドの大きめジュエリー、逆毛を立てたビッグヘア、濃いめのメイク。どこかノスタルジーを感じさせる60〜70年代風のテイストですが、それがZ世代には新鮮に映るのかもしれません。ミニマムなファッションが流行したあとは必ず華やかなスタイルがもてはやされる印象がありますが、このモッブ・ワイフも、クワイエット・ラグジュアリーブームの反動なのでしょうか。

 

 

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