英VOGUE誌の編集長を6年務めたエドワード・エニンフルが引退する3月号の表紙に、ハリウッドを代表する40人のセレブたちが集結。その顔ぶれがありえないほどに豪華で、一体どうやって全員のスケジュールを揃えたの? と話題になっています。


先日グラミーを受賞したばかりの歌手のマイリー・サイラスや、女優のジェーン・フォンダにサルマ・ハエック、アニャ・テイラー・ジョイ、元祖スーパーモデルチームからはケイト・モスにシンディ・クロフォード、ナオミ・キャンベル、クリスティ・ターリントンら。そしてヴィクトリア・ベッカムにオプラ・ウィンフリー、テニス選手のセレーナ・ウィリアムズなどなど。モード界で最も影響力を持つ女性たちが、エドワードのために世界各地からN.Y.の撮影スタジオに集まったという写真は圧巻。撮影したのは巨匠、スティーブン・マイゼルです。

エドワードはイギリスのファッション誌初の黒人男性幹部となった、伝説のエディター。もともとはスタイリストで、その手腕を買われ史上最年少の18歳で「i-D」誌のファッション・ディレクターに。伊VOGUEで担当した、世界で活躍する黒人女性たちの特集「ブラック・イシュー」が高く評価され、その後アメリカの「W」誌のリニューアルを担当した後、英VOGUE編集長に就任しました。

写真:REX/アフロ

彼がモデルやセレブたちに慕われていたことは、ジジ・ハディッドがインスタに投稿したメッセージ動画からも伝わってきます。

 

「エドワード、私たちのことをモデルとしてではなくまず友人として扱ってくれてありがとう。あなたが最初にVOGUEを始めた時、山の上にいる王様だとは感じさせず、王様が私たちのところまで降りてきてくれて、セットの中でもオフセットのときでも愛と楽しさを感じさせてくれ、あなたの王国の魔法を見せてくれたことに、心から感謝しています」

権力を持っているから周りが擦り寄ってくるタイプの編集長ではなくて、スタッフたちと仕事をすることに対し敬意を持って自ら楽しんでいた編集長だったのだろうな。

エドワードは編集長を辞めたあとも英VOGUEのアドバイザーとして関わり、今後はブランドを世界的に成長させる新たな職に就くとのこと。マイリーはそんな彼に対し、「私はあなたが行くところならどこにだってくっついて行くからね」とXでラブコール。

母娘で相乗りして参加したシンディ・クロフォードとカイア・ガーバー、この撮影のためにリンダ・エヴァンジェリスタの家に泊まったサルマ・ハエック、子連れでやって来て、娘が時間通りに家に帰れるよう頼んだというジジ。そのアットホームな撮影風景は、英VOGUEのインスタグラムアカウントでも見られます。

それにしても、AIで何でも作れるこのご時世に、合成ではなくちゃんと全員が一堂に介してこんなゴージャスな撮影を行っただなんて、英VOGUEの底力がすごい! 

撮影のとき、スタッフのスケジュール調整がいちばん苦手な作業である私は、このセレブたちやスタイリスト、ヘアメイクなど膨大な数になったであろう撮影メンバーたちのスケジュール調整をした担当者の苦労を想像するだけで胃がキュッとなるのでありました。

 

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