家じまいを成し遂げて得られたものとは?

「厄介で心躍る」。80代両親の「家じまい」を手伝った60代娘が、さまざまな困難を通して得たものとは?_img0
 

次から次へと湧いてくる問題を片づけ、親の家じまいを成し遂げた井形さんは、早い段階で着手するメリットをこう記しています。

「親も子も元気なうちに家じまいをするメリットは、互いの記憶が明晰なうちに不動産や保険など資産まわりに着手できることだ。作業の効率もさることながら、互いの意志を確認しながら人生の引き継ぎが完了できる」

人生の引継ぎを経験したことで、親との距離も変化。その結果、井形さんはいろんな収穫を得ることができたようです。

「聞きづらかった両親のお金のことが、作業と共に明らかになっていった。そこにつながる子どもたちへの思いも。それは知ったからといってどうということもないが、知らないまま別れていくよりは相互の理解も深まり、自分の足元が固まる気がした」
 

 


●著者プロフィール
井形慶子(いがた けいこ)さん

1959年長崎県生まれ。作家。28歳で出版社を立ち上げ、英国情報誌「英国生活ミスター・パートナー」を発刊。100回を超える渡英後、ロンドンにも住まいを持つ。『古くて豊かなイギリスの家 便利で貧しい日本の家』『ロンドン生活はじめ!50歳からの家づくりと仕事『イギリス流 輝く年の重ね方』『いつか一人になるための家の持ち方 住まい方』『年34日だけの洋品店 大好きな町で私らしく働く』など著書多数。
ブログ:「よろず屋Everyman Everyman から」

 


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『最後は住みたい町に暮らす 80代両親の家じまいと人生整理』
著者:井形慶子 集英社 1870円(税込)

『年34日だけの洋品店 大好きな町で私らしく働く』の著者・井形慶子さんが、「両親の家じまい」の経験を基に、50代からの生き方・考え方を書き綴ります。自宅の売却や新居探し、資金調達、資産整理など、家じまいの経緯を具体的に紹介する一方、その時々の自身の気持ちも素直に告白。あらゆる角度から家じまいを見ることができる一冊です。


写真:Shutterstock
構成/さくま健太
 
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