先日、仏VOGUE誌4月号のカバーを飾ったフランスの女優、ソフィー・マルソー。あまりにも若々しくて可愛くて、昔の写真かと思ったら、今の写真でびっくり。
こちらがその、私が二度見した現在57歳の彼女が登場した表紙画像。
先日ボブスタイルが流行っているという記事を書きましたが、ちゃんとヘアトレンドも抑えているのはさすが。レイヤーの入ったヘアは、ナチュラルなのに女っぽさと少年っぽい爽やかさが共存していて、これぞパリジェンヌ! という感じ。ハリウッド女優のキメキメゴージャス感とは違って、気合いが入っていない自然体なところがフランス女優の魅力です。
13 歳のときに映画『ラ・ブーム』で見せた圧倒的な可愛らしさで、たちまち世界中を魅了したソフィーは、フランスを代表する女優のひとり。
労働階級の家庭に生まれ、両親はソフィーに学問を与える手段もなかったと言いますが、13歳で映画のオーディションを受け、18歳で自分の家を購入。これまで50本の映画に出演し、1995年には短編映画で初監督を務め、本を書くまでの知識と教養を独学で身につけた、自立の人。それは教育を受けさせてもらえず、自分の父親からは結婚することしか求められていなかった母親の生き方を見て育ったからだといいます。「とにかく早く自立したかったし、仕事は自己表現の鍵だった」と彼女。
最近では短編小説や詩をまとめた本を出版するなど文化人としても活躍。来年春には舞台ツアーをスタートするそうで、現在の地位に甘んじずに新たなことにチャレンジし続けている軽やかな生き方も素敵です。彼女の生き方は、彼女がVOGUEのインタビューで語った次の言葉に集約されているような気がします。
「人生の重みで倒れたくない。私は自由で、軽く、荷物なしで自分の人生を生きられるようにしたい」
「人は自分が抱えた人生の重さのために苦労しているように見えます。私は反対のことをしようとしています。私は自由で、軽く、荷物を運ばずに道を進むことができるようにしたいのです」とソフィー。そのために、常に「私の生き方は今の私にとってまだ正しいことなのか?」と自問しているとか。
人間関係もそう。「私はこの関係が好き?」と確認し続けて、人生のすべての物事がバランスが取れた状態にあるかどうかをチェックすることで、要らないものは手放すように意識しているといいます。
18歳のときに知り合った26歳年上の映画監督、アンジェイ・ズラウスキーと17年間一緒に暮らし、息子をもうけたのち2001年に破局。その後、プロデューサーのリム・レムリーと同棲して2002年に娘を出産するも破局し、2007年からは映画で共演したクリストファー・ランバートと交際中。と、書き連ねただけでも自由奔放な恋愛体質で、そんなところもフランス女優っぽい!
何ものにも縛られず、自らの情熱のままに生きる。それは結果がどうなろうと自分で責任を取ると肚を括った人だけができる生き方に思えます。そんな風に生きている人って、潔くて眩しい。
ソフィーが考える美の定義とは、「美しさとは笑顔に宿り、気分が良いこと」。
彼女がいくつになっても輝いている秘密。それは、「今」の自分に本当に相応しいもののみを選び取って、心地良い状態を保ち続けること。人間、長年生きていれば余計なしがらみや「べき」にとらわれて、心が澱んで行くこともありますよね。そんなときでも自分に正直に、不要なものは思い切って手放す。それが彼女のくすみのない、伸びやかな笑顔を作り出しているのかな。そんな風に感じました。
前回記事「『ブリジット・ジョーンズ』が、30歳の恋人がいる50 代シングルマザーになって帰ってくる!映画第4弾が制作決定」>>
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