気持ちが乗らない日も、ひとまず「外に出る」
「眠くて走る気分になれない」「寒くて外に出たくない……」。そのような葛藤は、よくわかります。私も「よっしゃー、走ろう!」と、エネルギッシュに走りに出ることは、ほぼありません。雨が降っていようものなら、走らなくて良い「言い訳」ができたと思ってしまいます。
そんな意志力皆無の自分だとわかっているので、できる準備は事前にしておきます。走る日は目覚ましが鳴ったら、考えずに、トイレに行って歯をみがいてウェアに着替えます。
そして、まだクリアでない頭のままシューズを履いて外に出ます。「頭で考えない」が大きなポイントです。流れに任せてください。
ここまでは何も考えないようにしましょう。外に出ても気持ちが乗らなかったら、そこで「今日は走らない」ことを決めます。「絶対その日に走らなくてはならない」という気持ちは捨ててもいいのです。
ただし、「走らない」ことを判断するタイミングは外に出てから。外に出ても気持ちが乗らなかったら、「走らない」と決めて、即帰宅・二度寝もOKです。しばりすぎず、ゆるめすぎず。自分なりのちょうどいい塩梅を見つけてください。
著者プロフィール
倉島万由子(くらしま・まゆこ)さん
ランニングジャーナリスト。1971年香川県生まれ。オーストラリア在住。近畿日本ツーリスト勤務時代の2000年、シドニーオリンピック業務担当としてシドニーに駐在。この頃から、出社時・昼休みにはランニングウェアに着替えて走り、金曜日の仕事終わりにミニレースに参加後、ビールを楽しむようになる。そして、スタジアムが割れんばかりの声援と熱気で揺れた、高橋尚子選手の金メダルの瞬間を現地で見た感動が忘れられず、ランニングと生きることを決める。2002年のソルトレーク冬季オリンピック・日韓サッカーワールドカップの仕事に従事後、退社。走る世界にもっと触れるため、ランナーズ社(現アールビーズ社)に転職。日本市民ランナーを40年以上牽引し、女性ランナーの先駆者である雑誌『ランナーズ』の創刊者、下条由紀子(当時編集長)氏から走ることを学ぶ。ランニング歴25年。参加したレース(フルマラソン・ハーフマラソン・10kmレース)は200大会以上。現在地球2周(約8万km)を達成し、3周目に向かっている。
『楽しいから続く、続くから効果が出る くせになるランニング』
著者:倉島万由子 日本実業出版社 1650円(税込)
健康のためにランニングを始めてみたものの、続けられない自分にがっかりしたこと、ありませんか? でも大丈夫、それはあなたの「やる気」が足りないからではありません! 地球2周(約8km)を走ったランニングジャーナリストの著者が教える、毎日楽しみながら、効果を実感するための「楽しくてくせになる」ランニングのノウハウ。家事に育児、仕事に介護……忙しい女性でも日常生活に取り入れやすい、今度こそ続けられるランニングの秘訣を、優しい言葉で丁寧に教えます!
写真:Shutterstock
構成/金澤英恵
Comment