麻のシャツは、年を重ねた今の肌だからこそ似合うアイテムだと思う
年齢に伴うシミとかシワがあってもスキンケアさえしっかりして、みずみずしく、生き生きとしていれば人って素敵に見えるんじゃないかなって思っていて。それに人は動くし笑うので、シミやシワがあることはむしろ当然のこと。私の中のキャラクターのひとつとして受け入れています。
体型の変化や肌の変化を嘆いても仕方ないことなので、「これが着れない」と落ち込むんだったら、もっと今の自分を楽しめる服を選んで着るほうがいいんじゃないかなと思っています。
例えば麻のシャツは、少しドライな大人の肌だからこそ似合うアイテムだと思うんです。たまたま入ったお店でこのシャツを試着してみたら、白シャツほどパキッとした感じがなく、洗練されすぎていない感じが今の自分の肌には馴染む気がして、麻のシャツっていいなと思うようになりました。黒のタンクトップに白シャツだともっとコントラストが強くなりますが、麻のシャツだと少し柔らかい印象になるのもいいですよね。
大きめのポケットがついたサファリスタイル風なデザインでどこか野生的な雰囲気があるのも、イタリアのマダムみたいでいいのかもしれません。
私は年を取れば取るほどシャツを着るときは胸元を開けるようにしていて、本当はタンクトップがなくてもいいくらい。その代わりアクセサリーをジャラジャラ付ければ胸元をカモフラージュできますし。今回はワントーンコーデで何も付けないとちょっと寂しいので、アクセサリーをたくさん付けてみました。
シンプルなデニムコーデは、遊び心のある大ぶりアクセサリーで崩すのが菜木さん流
麻のシャツは一つ前のコーディネートと同じものですが、インナーを白にするだけで印象が変わりますよね。今回のボトムは色もシルエットもクリーンなデニムを合わせたので、大ぶりのアクセサリーを重ね付けしてちょっとトゥーマッチなバランスに。服がシンプルなので、アクセサリーも王道にしてしまうとハマりすぎてしまうため、遊び心のあるアイテムをあえて選んでみました。
このメガネ型のネックレスは本当に老眼鏡として使えたり、ボールチェーンのネックレスは実はスマホのショルダーストラップだったり。自分だけに分かるちょっとした遊びを忍ばせるのもおしゃれの楽しみですよね。
次回は「最近パンツを穿くことが多くなった」という菜木のり子さんのタックパンツコーディネートをご紹介します。お楽しみに!
撮影/目黒智子
着用・スタイリング/菜木のり子
ヘア&メイク/甲斐美穂(ROI)
構成・文/堂坂由香
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