モデル菜木のり子さんの私服コーディネートをお届けする企画、第二回目はタックワイドパンツがテーマです。「今までワンピースやドレスばかりを着ていた」という菜木さんの心境の変化を、パンツの選び方のコツと共に教えてもらいます。

「マニッシュなパンツスタイルから感じる女性らしさ」が、今の私の理想です


「今までかなりの確率でドレスを着ていました。フルレングスのドレスにスニーカーを履くというのがずっと私の定番スタイルだったのですが、最近感じるのは、パンツスタイルの方がむしろ女性らしく見えるのでは?ということ。パンツの素材や落ち感、合わせるトップスによって、手首や鎖骨といった女性の体の華奢な部分がより引き立つことに気づき、自然とパンツを穿くことが増えてきました。

マニッシュなスタイルから醸し出される女性らしさ、みたいなことが、今自分が求めている理想の女性像なのかもしれません」

後ろ姿は特に年齢が出るもの。いろんな角度からチェックすることで、今の自分に合うパンツが見つかるはず

50代は華やかなドレスよりもパンツスタイルのほうが色っぽい。大人に似合う「パンツの丈とサイズ選び」とは?_img0
 
50代は華やかなドレスよりもパンツスタイルのほうが色っぽい。大人に似合う「パンツの丈とサイズ選び」とは?_img1
パンツ/カレンソロジー ブラウス/ミズイロインド キャミソール/イウエン マトフ サンダル/ノーブランド バッグ/メゾンエヌアッシュパリ
NORIKO’s Comment
このコーディネートはスラックスにサスペンダーというマニッシュなアイテムに、あえて薄手のフリルブラウスを合わせています。全体的にメンズライクなスタイリングですが、胸元の控えめなフリルや生地の薄さから醸し出すちょっとした女性らしさを意識してみました。背中側から見たときのほんのり透けるインナーの紐の華奢なデザインにも実はこだわっています。そういうところにも少しだけ気を遣っているとちょっと素敵かな、と思って。

年を重ねるほど、鏡で正面だけでなく全身を見るのが大事だなと実感しています。特に後ろ姿には年齢が出やすいので、洋服を買うときは試着室から出てきたら、横から見たり後ろから見たり、それこそちょっと歩いたりくるりと回ったり。そのときばかりは皆さんモデルになったつもりで(笑)動いてみると新たな発見があって、今の自分に合う服が見つけられると思いますよ。
 

パンツを大人っぽく穿くなら、「ちょっと長めの丈」と腰穿きできる「ゆるシルエット」がおすすめ

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50代は華やかなドレスよりもパンツスタイルのほうが色っぽい。大人に似合う「パンツの丈とサイズ選び」とは?_img3
パンツ/カレンソロジー Tシャツ/タルテックス スニーカー/コンバース リボンチョーカー/サンローラン パールネックレス/ノーブランド バッグ/シャネル
NORIKO’s Comment
パンツ選びで気をつけているのは、丈感とサイズ選びです。裾がたぷっとするくらいのちょっと長めの丈を選ぶと、カジュアルなTシャツと合わせても大人っぽく見えるんじゃないかと思います。サイズ選びに関しては、最近はウエストマークより腰で穿くことが多いので、ジャストサイズよりちょっとゆるっと穿けるサイズを選ぶようにしています。普段はMサイズを穿いていても必ず「Lもありますか?」と聞いて、めんどうでも必ず両方穿いて、今の自分好みのシルエットのほうを選ぶようにしています。

Tシャツにスニーカーにスラックスだとさすがにカジュアルすぎてしまうので、今回はハイブランドのバッグや大ぶりのアクセサリーを足して少し華やかにしてみました。

次回は「ワードローブを5分の1に減らした」という菜木のり子さんが、手元に残した定番アイテムを使ったコーディネートをご紹介します。お楽しみに!


撮影/目黒智子
着用・スタイリング/菜木のり子
ヘア&メイク/甲斐美穂(ROI)
構成・文/堂坂由香
 

50代は華やかなドレスよりもパンツスタイルのほうが色っぽい。大人に似合う「パンツの丈とサイズ選び」とは?_img4
 

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