嫉妬や他人との比較は恐ろしいパワーを秘めている
私は、「ほめられている人を見るのがいやだ」「いいことをしている人が嫌い」という気持ちが悪いとは思いません。そういう感情をもっていない人はいないんじゃないでしょうか。
私には、5歳上の兄がいます。いつも父や母が「お兄ちゃんは優秀だ」と言っていました。それを聞くたびに「おまえは無能だ」と言われていると感じたものです。「人がほめられると、自分が取るに足らないやつに思えていやだ」という感覚は、私の性格形成に大きく影響しています。
しかし、これが悪いかといえば、そうでもない。
私は、できるだけ兄と比べられないように逃げ隠れしているうちに、兄とは違う道を見つけられるようになりました。
嫉妬や他人との比較って、悪く言われがちだけれど、実は恐ろしいパワーを秘めているものです。こうした負の感情で自分を動かす力を、私は「ブラックエンジン」と言っています。
「あいつを蹴落としたい」「ほめられるのはあいつじゃない! 私だ!」といった気持ちが自分を大きく動かす。「いい人ぶるな。余計なことするな!」と思ったあと、「では、私はどうするんだ?」と自らに尋ねてみる。
すると「私は、そんなことはしない」とか「違う道を探す」とブラックエンジンに発動された行動ができるものです。多くの成功者だって、ほんとはブラックエンジンパワーで動いているんじゃないでしょうか。
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