嫉妬や他人との比較は恐ろしいパワーを秘めている

他人の失敗を期待してしまう──自分の性格が悪すぎると嘆く41歳に贈った肯定的な言葉とは?_img0
 

私は、「ほめられている人を見るのがいやだ」「いいことをしている人が嫌い」という気持ちが悪いとは思いません。そういう感情をもっていない人はいないんじゃないでしょうか。

私には、5歳上の兄がいます。いつも父や母が「お兄ちゃんは優秀だ」と言っていました。それを聞くたびに「おまえは無能だ」と言われていると感じたものです。「人がほめられると、自分が取るに足らないやつに思えていやだ」という感覚は、私の性格形成に大きく影響しています。
 

 


しかし、これが悪いかといえば、そうでもない。

私は、できるだけ兄と比べられないように逃げ隠れしているうちに、兄とは違う道を見つけられるようになりました。

嫉妬や他人との比較って、悪く言われがちだけれど、実は恐ろしいパワーを秘めているものです。こうした負の感情で自分を動かす力を、私は「ブラックエンジン」と言っています。

「あいつを蹴落としたい」「ほめられるのはあいつじゃない! 私だ!」といった気持ちが自分を大きく動かす。「いい人ぶるな。余計なことするな!」と思ったあと、「では、私はどうするんだ?」と自らに尋ねてみる。

すると「私は、そんなことはしない」とか「違う道を探す」とブラックエンジンに発動された行動ができるものです。多くの成功者だって、ほんとはブラックエンジンパワーで動いているんじゃないでしょうか。