大ヒットとなったMEGUMIさんの前著『キレイはこれでつくれます』。私も、本屋で高く積まれたその本を手に取った一人です。毎日欠かさずシートパックをしているというMEGUMIさんにならい、私もマネをするように。入浴後にドライヤーをしながらパックをするだけ、いわゆる「ながら美容」でも、手のひらで肌に触れたときの感触がやわらかくなり、「こんなに簡単なことで!」とうれしくなりました。肌とともに満たされたのは、心のうるおい。自分に手をかけてあげた、という満足感が1日の疲れをふわっと軽くさせてくれました。
そんな経験があったからでしょう。新刊『心に効く美容』というタイトルがスッと馴染みました。そして自分のいくつかの記憶が浮かび上がり、美容が心に効いた実感を思い出したのです。
普段、鏡を見る時間はどれくらいあるでしょうか。思春期の頃はあんなにも長々と鏡を見つめ、前髪のちょっとした角度に気をつかい、初めて手にしたマスカラをいかにキレイに塗りカールを長持ちさせるか、それはもう命懸けと言ってもよかったような。けれど今はどうでしょう? 仕事に出かける朝のメイクはなぜか慌ただしく、勤務中、お手洗でふと鏡に映る自分に100点をあげられないまま、席に戻る。夜、帰宅してちょっとお疲れモードな自分が写る鏡をじっとは直視することができず、そそくさとメイクを落として、おやすみなさい。意外と鏡を見ていないんです。いや、見れていないんです、が正しいかも。
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