【夏ドラ沼キャラベスト3】楠見くん(松村北斗)、宝(細田佳央太)、耕助(錦戸亮)の、ドラマライターもハマった「抗えない魅力」とは_img0
『あの子の子ども』(カンテレ・フジテレビ系)公式サイトより。U-NEXT、FODにて全話配信中。

続いては、『あの子の子ども』(カンテレ・フジテレビ系)の宝(細田佳央太)。このドラマ、高校生の妊娠を真正面から描いた物語なのですが、授業の教材に使えそうなくらいよかった。というか、使ってほしい! 今期は、『海のはじまり』や『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)など、予期せぬ妊娠をひとつのテーマに据えたドラマが多いですが、そのなかでも『あの子は子ども』は群を抜いていました。

 

宝は、まだ16歳にも関わらず、彼女の福(桜田ひより)から妊娠を告げられたとき、他人ごととして捉えるのではなく、自分ごととしてどうするべきか? をしっかり考えていた。当たり前のことなのかもしれないけれど、この年でここまで相手のことを思いやれる男の子ってそういないんじゃないかなと思います。

もちろん、年齢を重ねたからといって、この思いやりは養えるわけじゃなくて。『海のはじまり』の弥生(有村架純)の元彼や、『素晴らしき哉、先生!』のりお(生田絵梨花)の彼氏のように、「本当に俺の子なんだよね?」「中絶するなら、早めの方がいいと思う」なんて、他人事として話をしてくる男性がいるのも事実です。

どんどん身体が変化していくことに戸惑いを感じる福のメンタルに寄り添い、将来の展望についてを真剣に考えていた宝。「産むなら」「堕ろすなら」という2択だけではなく、「産んで育てていくなら」「産んで施設に預けるなら」など具体的なことまで調べて、ノートに綴っている姿を見たとき、「こんな彼氏羨ましいなぁ」と思うのと同時に、「いつか娘が生まれたとしたら、こんな男の子と付き合ってくれたらいいなぁ」と思わされました。