お互い好意があっても、性的行為は別の問題

部屋にあがる=性的行為同意か。男女の意識の違いにネットでも大激論。『上田と女がDEEPに吠える夜』から考える_img0
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そもそも、〇〇をしたら性的同意って、存在しないと思うのです。中には、サシで飲みや晩御飯に行ったら性的同意という意見の人もいます。でも、実際は同意したのはご飯を食べることだけ。家に上がるのだって、同意したのは家に上がることだけです。

さらに言えば、たとえホテルに行ったとしても、途中でどちらかがやっぱり嫌だと言えば、止める必要があるでしょう。

付き合っていたり、結婚していたりしても、同意は必要です。お互い好意を持っていたいとしても、性的行為をしたいかどうかは別の問題です。

長い間言われてきた、「男はそういうものだから」みたいな考え方って、もういい加減変えないといけないときがきていると思うんです。そんな異常な考え方が放置されてきたから、被害に遭った女性が、「自衛しなかった方が悪い」と責められる現状が変わらないのではないでしょうか。SHELLYさんが指摘するように、男性が「家でふたりきりになる=性的同意」という認識でいることを黙認する風潮は、それを念頭におかず、ついていった女性にも落ち度がある、という風に被害者に対するバッシングに繋がってしまっている実情があるのではないでしょうか。

 

「同意とは、本人が明確かつ積極的にイエスと言うこと」


また、SHELLYさんは、渋々だったり迷いながらの同意ではなく、積極的な同意である必要があると指摘します。

性的なシーンで俳優のサポートを行うインティマシー・コーディネーターの西山ももこさんも、著書『インティマシー・コーディネーター -- 正義の味方じゃないけれど』(論創社)の中で、「大事にしているのは、『できるかどうか』ではなく『やりたいかどうか』です。同意とは、本人が明確かつ積極的にイエスと言うことであり、それ以外は同意ではないと考えています」と述べています。

性的なこと以外でもそうですが、迷いながらだったり、断れない雰囲気がある中でYESと言ってしまうと、後々後悔したり、禍根が残るものなんですよね。男女ともに、言葉はもちろん、声色や表情など、様々な点から相手の心情を汲み取ったり、察したりする努力が必要なのだと思います。

ひと昔前だと多少強引な方がカッコいい、という風潮は確かにありました。しかし、現実でそれをやってしまうと、意思に反した結果になってしまう可能性があることは心に留めておくべきでしょう。