Chuckyさんからの質問
Q.
自分も将来が不安な中、しっかり母を支えていく強い心を持つには?

50代独身。母と実家住まいで、今は派遣社員として働いております。母との関係について助言をお願いいたします。昨年秋に兄を、今年5月に父を亡くしました。頼りにしていた二人を相次いでで亡くした母は、気丈にしておりますが、だんだん家事など手を抜き私に依存するようになり、物忘れや被害妄想なども少しずつ出てきており、不安です。頼れる親戚も近くにおらず、これからやってくるであろう介護、私自身の健康や将来を考えると不安になり、忙しいときなどきついことを言ってしまい後になって後悔しています。二人を亡くしつらい母に優しくしなくてはいけないのに……。甘えているのは承知で、今後どのような心持ちで母を支えていけばよいのか、「しっかりしろ!」と背中を押していただけないでしょうか。照子先生、お願いいたします。

特別ゲスト 小林照子先生の回答
A.
お母様の得意なことをやらせる! そして雄弁に喋らせる! ポイントは“鬼娘”になることですよ(笑)。

しっかりなんてしなくていいのよ。アナタがお母様に甘えて、尽くしてもらいなさい。

だってお母様がどういうタイプの人間か、冷静に分析してみて。きっと、お父様とお兄様に、一生懸命尽くしてきたタイプだと思うの。それは、与えて喜んでもらうのが嬉しかったからじゃないかしら。でもその与える相手が二人ともいなくなってしまった。となると、あとは娘のアナタしかいないでしょ? だからお母様に「お母さん助けて〜」「お母さんのあの煮物食べたい〜」と甘えちゃえばいいのよ。

これはね、実は大切なボケ防止策でもあるのですよ。今までお母様がやっていたことを、アナタがやってあげるようになってしまったら、そりゃあ動くことも考えることもどんどんサボるようになるわ。だから私、“鬼娘”でいいと思うの。

たとえばよく母親が、「ほら何だっけ、あの人の名前」などと言うことがあるでしょう? あれも、すぐに教えちゃダメ。思い出すまで考えさせたほうがいい。もちろんヒントはあげてもいいと思いますが、すぐに答えを教えるのは老化の手助けをしていることでもあるのですよ。

あとは、雄弁に喋らせること。昔話をどんどん聞いて、お母様が輝いていた時代のことを思い出させるの。お父様とお兄様二人を亡くして、ただでさえ落ち込みぎみなんだから、楽しい思い出を喋らせてあげて。

これ、実は私が夫にやったことでもあるのです。夫は晩年、脳梗塞を発症して思うように動けなくなったんですね。そのとき私は、彼の全盛時代の話をとにかく何回も聞いてあげました。そうやって喋ると頭も元気になってきて、さらにいろいろなことを思い出して、ものすごく楽しそうに喋るんですよ。で、最後は疲れて、笑顔で「寝るか」と寝ていたわ。子供ってついここで、「前にも聞いたわ。何回も同じこと言わないで」とシャットアウトしたり、「そうじゃないでしょ、●●でしょ」と間違いを訂正したりしがちだけど、そうじゃなくて、好きに話をさせてあげてください。話すだけで、脳が活性化しますから。

こういう自立法は、娘だからこそできるもの。ただ「しっかりしてよ」と叱咤激励してもダメ。とにかく得意なことをやらせる! そして雄弁に喋らせる!そうすればきっとお母様は、元気になりますから!

いかがですか?
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PROFILE
  • 小林照子(こばやしてるこ)1935年生まれ。美容研究家。現在のコーセーを経て、1991年に「美・ファイン研究所」を設立。モデルや女優、政治家など何万人ものイメージ作りを手がけるほか、青山ビューティ学院高等部・中等部、同・京都校の学園長も務めている。最新著書『80歳のケセラセラ。いくつになっても「転がる石」で』(講談社)が好評発売中。プライベートでは27歳で結婚。娘の小林ひろ美さんは同じく美容家として活躍中。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る