こんにちは、ミモレの川端です。
週末に観た映画が、私の中で今年イチかも!と強く心を揺さぶられまして、ご紹介したいと思います。ケイト・ブランシェット&ロバート・レッドフォード主演の『ニュースの真相』です。

上映映画館が少ないのですが、ぜひ多くの方に観ていただきたい映画です! 『キャロル』では、流し目ひとつで年下女子をメロメロにしていたケイト・ブランシェット。あちらもすごいけど、こちらも真に迫っています。ファッションもメイクも美しく、常に毅然としていて(いい感じで)傲慢さもあり、この役はケイトしかできないと。一瞬も目が離せませんでした。

物語は実話に基づいており、現役大統領の軍役時代のスクープをつかんだ敏腕TVプロデューサー・メイプスを演じるのがケイト。そのニュース番組の看板キャスター、ダンをレッドフォードが(本人そっくり!)演じます。世紀のスクープともてはやされるのですが、ブロガーにより「文章は偽造ではないか?」と指摘され、世相は一転。ケイトが演じる女性プロデューサーは、窮地に追い込まれます。

感動秘話でもないし、勧善懲悪でもなくスッキリ楽しい映画ではないんです。ミモレをお読みの方は、ケイト演じるメイプスに自分を重ね合わせやすいだけに、見てツライ映画かもしれません。。。
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私も他人事ではいられず、胃がキューとなりました(冷汗)。ミモレは、権威を断罪したり、スキャンダルを暴いたりするメディアではないけれど、誤った情報をお伝えしてしまうリスクは同じ。チェックチェックダブルチェック……。それでも、うまくいっている時ほど慢心が起こります。

面白いのは、政治は権威だけれど、断罪するテレビもすでに権威であり、その間違いを指摘するのはネット社会なんですね。でも、ネットは何が正義かより、新しいネタに騒いで楽しむ方向に。政治もテレビも人気稼業。ネットを利用してうまく誘導して……。と、下克上がグルグル入れ替わるんですね。結局、1番強いのは誰なのか?

少し前に『トランボ ハリウッドで最も嫌われた男』も見ました。こちらは冷戦下の赤狩りにより映画界から追放されながらも偽名で執筆を続けた脚本家の物語。(C)2015 Trumbo Productions, LLC. ALL RIGHTS RESERVED Photo by Hilary Bronwyn

どちらも権力と戦うメディアの人間の物語ですが、一番、物語を動かしているのは「外で戦う人」を支える家族なんです。主人公が家族へ感謝を述べるシーンがあって、涙せずにはいられませんでした。

いつになくマジなブログになってしまいました(汗)ジョーがこちらを見ています。

お時間あれば是非どちらも観ていただけたらと思います!

ではでは、また〜。