ここ数年は映画や演劇、美術鑑賞などからめっきり遠のいていましたが、昨年からぼちぼちと出かけるように。打ち合わせまでの空き時間を使って美術館へ行ったり、友人と時間が合えば映画や歌舞伎、演劇にも足を運ぶようになりました。
昨日は坂東玉三郎さんが初のダンス演出をするという「バラーレ」を観てきました。

出演はストリートダンスやコンテンポラリーダンスを得意とするダンスカンパニー「DAZZLE」。有名なアーティストの振り付けやコンサートのバックダンサーとしても活躍する彼らが、古典芸能を継承する玉三郎さんの演出でどのようなパフォーマンスを魅せるか……楽しみ!
「バラーレ」とはイタリア語で「踊る」を意味するそうです。舞台は3部作にわかれていて、奏でる音楽はクラシック。音とリズムに合わせ、振り付けをしていくダンス。ストーリーうんぬんというよりも、音に身を委ねたダンスといったほうがいいかもしれません。
だからこそ、一つひとつの動きが際立つんです。頭や肩、腰の動き、指先のちょっとした動きまで“一瞬を美しく魅せる”表現がすべてといっても過言ではありません。
たとえば、綿毛が床にふわりと落ちるような息を飲むような静寂な世界を表現したかと思えば、彼らが得意とするキレのある躍動感のあるダンスで観客の心を掴んでみたり。
さらに、1人から2人、3人……と連なるパフォーマンスも圧巻。流れるように交じり合っていく様子は本当に美しかったです。人間の体ってこんなにもキレイなんですね。

個々のダンスパフォーマンスが高いことで知られる「DAZZLE」ですが、今回の公演を通じて、表現の可能性が広がったと話しています。
「新しい踊りの世界をどう魅せていくか」、最初から最後までアートのような美しさにこだわった踊りは、玉三郎さんの言葉に答えた形でもありました。
玉三郎さん、さすがです。
初日の公演には、ちらほらと芸能人(それもダンスで活躍する彼ら!)もお祝いに駆けつけていました。15日までの短期間ではありますが、機会があれば是非!

「バラーレ」
期間: 3月7日(土)〜15日(日)
場所: 赤坂ACTシアター
http://www.tbs.co.jp/act/event/ballare/
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