エリカさんの名を一躍世に知らしめたのは、何といってもミス・ユニバース・ジャパンのファイナリストをサポートする栄養コンサルタントとしての活躍。流暢な、しかも美しい日本語を操りながら、理論に裏打ちされた説得力をもって、明快に食やライフスタイルの意識変革を説くその姿は、瞬く間にさまざまなメディアで注目を集める存在となった。数々の著書をはじめ、SNS、講演会などを通して、精力的に情報を発信。日本各地、そして世界を飛び回り、多忙な日々を過ごす彼女は、母国オーストラリアではなく、東京に暮らす。日本での生活は通算19年目を迎えた。

 

前世は日本人かも?
日本に暮らす幸せに心から感謝

「今の家に暮らして10年近くになります。ここは都心に近いのに静かで緑が溢れていて、自然を身近に感じられる場所。気の流れがいいのでしょうね、とても心地がいい。この家に帰ってくると、本当にホッとします。いえ、もっと言えば、海外から成田空港に着くとすごくホッとするんです。『ああ、帰ってきた』って。日本にいると、自分が外国人であるとはあまり感じません。こんな金髪なのに、おかしいでしょ(笑)

日本みたいな国は、世界中のどこを見渡しても他にはないと思います。気候、人の親切、思いやり、サービスの質、安全であること……すべてを含めて世界一! こんなにすばらしい国に住んでいられることに、私は心から感謝しています」

日本人にとっては、誇らしくもあり、少しばかり照れてしまうほど最大級のラブコール。

「たぶん、日本にずっと暮らしていると実感できないかもしれないですね」

日本への大いなる愛を熱く語る、その瞳がキラキラと輝く。

15歳で運命の出会い
日本と恋に落ちました

そもそも日本との出会いとは。

「15歳のときに交換留学制度に応募して、たまたま来ることになったのが日本でした。心の中ではフランスやスイス、カナダにも行ってみたいなと思っていたのですが、自分で留学先を決めることはできなくて。そうしたら日本(ジャパン)! 本当に偶然の出会いでした」

大分ののどかな田園地帯で過ごした1年間は、しかし、少女の心に深く刻まれ、行く道を決定づけることとなる。

「お世話になった四世代の家族が暮らす家には、ちょうど同年代の三姉妹もいて。最初の頃は日本語もまったくできませんでしたし、食べ物の違いや規律の厳格さに驚いたり、ホームシックになったりもしました。でも、みんながとにかくあったかくて、やさしくて。すばらしい経験をさせてもらいました。あの1年間がなかったら、今の私はいない。まさに、人生のターニングポイント。私は、日本と恋に落ちたのです」