先日のフリーアナウンサーの小林麻央さんの訃報に誰もが心を痛めたことかと思います。私も報道番組見るたびに涙が止まりませんでした。

まだ34歳。若すぎるし、母親が必要な幼少の子供を残して旅立つことがどれだけ辛く悔しい思いか・・・ご本人の気持ちの整理や葛藤を考えると言葉にもなりません。ただ、彼女がブログに残した数々の名言は、命の長短に関わらず、どう自分の人生に向き合い全うするか・・・そういうことを教えてくれたような気がします。

話は逸れますが、最近読んだ2冊の本、それは三田寛子さんの「銀婚式」と 雨宮塔子さんが書かれた「パリに住むこと、生きること」でした。

 

 

 

「銀婚式」はアイドルから梨園の妻となり、銀婚式を迎えた三田寛子さんの気持ちやこれまでの歩みを綴った一冊。25歳で嫁ぎ、3人の男の子にも恵まれ、このタイミングに親子4人揃っての同時襲名。順風満帆な人生のように見えても、日本伝統を継承するお家に嫁ぐことへの厳しさや悩みは、一般的な私の理解を超えるものかと思います。何より3人の男の子のお母さんでもあり、歌舞伎を継承させていかなければならない重責は、並大抵のことではありません。加えて、梨園の妻という立場は、家の中と外をつなぐPR的存在。ご贔屓様への心配りやコミュニケーション能力が問われる重要な立場で、必然的に注目も浴びてしまいます。

そんな重圧の中に置かれても、家族を愛情いっぱいに包み込み、ひたむきに生きる一人の女性として、感銘を受ける一冊でした。

 

そして、ミモレブロガーの松井陽子さんにもご紹介された本ですが、「パリに住むこと、生きること」は、現在ニュースキャスターで復帰された雨宮塔子さんが離婚を決意し親子3人でスタートした新たな生活や、「家」のリノベーションする過程において、その心境を綴ったエッセイ集。新居のリノベーションの様子も事細かく書かれおり、雨宮さんのこだわりやパリのライフスタイルなども盛り込まれていますが、家財を運び出し、新居へ向かう車中で気持ちを整える一説や、父親不在の子どもたちの不安をできるだけなくすため、楽しい環境づくりを模索する様は、心打たれるシーン。新しい一歩を力強く踏み出そうとする一人の母親としての姿や、雨宮さんのストレートな思いが強く印象に残りました。

子どもたちをパリに残し、ニュースキャスターの現場に復帰した雨宮さん。その決断や覚悟も相当なものであったでしょう。それでも母親がプロフェッショナルに仕事をこなす勇姿は、これからの人生を逞しく生きていかなければならない子どもたちにとって、励みとなっていくに違いありません。

両者の女性、正反対の生き方に見えますが、どちらも一本筋の通った自立した女性像が浮かび上がってきます。小林麻央さんも然り、どんな辛く逆境の中に落とされても、母として女として逞しく凛とした生きる様が、私にはとても眩しく美しく映りました。

全てのお母さんにたくさんのエールを送りたい気持ちになる2冊の本でした。