「ティファニー イースト ウェスト」のなかでも、ユニセックスな印象の1本。女性らしい服でバランスを取るというよりは、“Tシャツ×カーゴパンツ”のような男の子っぽいコーディネートに合わせるのが好き。

時計は私にとって、スマホと同じくらい、なくてはならないもの。ヘアメイク中は“残り時間はどのくらい?”と、常に時計をチェックしているので、うっかり忘れてしまうと本当に不便です。

「ティファニー イースト ウェスト」は、昨年ある撮影で出会い、“ゴールドのインデックス×ブルーの針”という粋な組み合わせにひと目惚れ。それまでカルティエのタンクを愛用していたので、ちょうどもう少しメンズっぽくカジュアルな時計が欲しいと考えていたところでした。そんな折、ポートランド出張が決まったので、絶対に買って帰ろうと決心。ショップでは最初、ひとまわり小さなサイズの二重ベルトのタイプを見せられましたが、フェミニンなイメージにどうもピンと来ず、大きなフェイスのものを出してもらったら、やっぱり「これだ!」と。フェイスの色も、ネイビーやティファニーブルーなど何パターンか試しましたが、最終的に、トラッド好きな傾向がある私には、この白フェイスがいちばんしっくりときました。

デザインの最大の特長である横向きの文字盤は、オーソドックスなレクタンギュラーフォルムに遊び心を加え、シンプルなコーディネートをぐっと底上げしてくれます。初めは角の数字を見るのに違和感がありましたが、慣れてくるとむしろ見やすいかも。それからこれは想定外でしたが、周囲の人からも「見やすい!」と好評です(笑)。基本的には、毎日カジュアルな服装で職業の読めない風貌だと思うので、クラス感のある時計は、まともなオトナに見せてくれる欠かせないキーアイテムです。

PROFILE 神戸春美さん

女性誌、広告など多方面で活躍中。カジュアルテイストから大人っぽいメイクまで幅広くこなせる対応力で、編集部からの信頼も厚い。

構成・文/村上治子