知恵、知識、経験を重ねて
女性は輝きを増していきます

40代半ばという現在の年齢に、エリカさんは、かつてない心地よさを感じているという。
「私の人生哲学は、常に今の10年間が人生最良のときであるということ。今、40代が私のベストです。そして、これから50代、60代と人生はさらに輝きを増していきます」
あたりを見渡せば、確かに格好よくパワフルに年齢を重ねた先輩方も多い。その美しくも頼もしい背中に、私たちは憧れの眼差しを注ぎながら追いかけていく。
「そう、日本も女性の年齢に対する考え方がだいぶ変わってきたと感じます。たとえば15年前には、40代や50代のための雑誌なんてほとんどなかったでしょう。若ければ若いほどいいみたいな風潮は、昔ほどではなくなってきていると思います。でも、もっともっと変わるべき。男性が女性の意識に追いつくくらい変わることも大事ですね。
年齢を重ねることで、知識や知恵に深みが増し、経験も伴って、より自分に心地よさを感じることができます。豊かな内面から溢れる自信の、何て魅力的なこと。若い女性は確かに美しいけれど、中身がなければ、それはただの美しい絵と同じ。70代、80代の輝きを放っている女性のほうが、はるかに魅力的だと私は思います。美しさに年齢は関係ないのです」

 

年をとるって、本当に楽しい!

とはいうものの、肌の衰えや体型の変化、ちょっとした体の不調など、ふとしたときに遭遇する老化のサインに心が揺れるミモレ世代……。
「たとえばシワひとつをとっても、それは幸せの記録でしょう? まったくないとかえって変ですし、そもそも人はディテールではなく、全体から醸し出される雰囲気を見ているものです。重要なことは、それが輝いているかどうか。それから、私自身も最近髪にだいぶコシやハリがなくなってきたなと実感していますが、ならばヘアスタイルを変えてみようとか、ヘッドスパに行ってみようとか、まず自分にやさしくすることを考えます。がっかりするのではなくてね。老いとは、誰もが通る同じ道です。サインを見つけたら、それは新しい扉を開けたこと。終わりではなく、新しいスタートだと考えるべきだと思います。だって、年をとるって本当に楽しいことですから」
無敵のハッピーオーラを放ちながら、エリカさんは、こう締めくくった。

■プロフィール
エリカ・アンギャル/栄養コンサルタント

2004 年から8年間ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして、知花くらら(2006年世界2位)、森理世(2007年世界1位)をはじめ、 世界一の美女を目指すファイナリストたちに「美しくなる食生活」を指南。 栄養学、薬理学、生理学など予防医学における幅広い専門知識を駆使し、“内側からより美しく、心も身体もすこやかに輝く”をテーマに、ハッピーな毎日のた めの食とライフスタイルを発信している。

撮影/玉井俊行 取材・文/河合映江