仕草まで、やわらかく。<br />クラシカルで愛らしい時計・・・ byミモレブロガー 関瑠璃_img0
控えめな女性らしさと小ぶりなルックスは、着物にもフィット。着物の時は、フェイスは内側にして、時計を目立たせないように心がけています。ベルトはグレーのトワル(シルク生地)。バッグと帯締めも同色で合わせました。

カルティエ「ミニ ベニュワール」は、小さくて上品な可愛らしい時計。私は着物を着る機会が多いのですが、すんなりと馴染んでくれるので、とても重宝しています。この時計は、30歳の記念に購入。その頃はまだ和装とは縁遠く、流行りに乗ってカジュアルな「パシャ」などを好んで着けていましたが、そんな時にカルティエで見つけた、金色の小ぶりな時計に心を奪われました。ミニ パンテールとミニ ベニュワールで迷い、より女性らしいこちらを選んだのですが、時が経ち、ライフスタイルが変化して和装が増えてからも、リュウズのない楕円形のケースやクラシカルなムードが着物としっくりと合い、あの時の選択は正解だったとしみじみ感じています。

もうひとつ、この時計で気に入っているポイントは、身に着けることで、仕草まで女性らしくやさしく見えるところ。私の性格なのか、人と話をしている最中に時計を確認するのが苦手なのですが、ミニ ベニュワールだとなんとなく自然に振る舞えるような・・・。時計に目をやる動作がやわらかくなる気がするのです。「あら、もうこんな時間ね」とさりげなく手首の内側の文字盤に視線を落とす仕草は、相手への気遣いも伺わせる、品よく嗜みのある振る舞いではないでしょうか。“関わる方に失礼のないように”という気持ちは、歳を重ね、自分のなかでいっそう重視されてきたように思います。外見的なスタイルだけでなく、そんないまの気持ちにもフィットしてくれる、愛すべき時計です。

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素材の印象がソフトなトワルベルトなら、黒でもフェミニンに着けられます。洋服の時はフェイスを甲側に。
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替えベルトは、カルティエでオーダー。季節やシチュエーションに合わせて交換します。付け替えはお店でお願いしていますが、そのひと手間が、時計への愛着を深めてくれるよう。

CREDIT:
(着物のカット)
着物/両面染 色無地(絽)
帯/有職文様 袋帯(絽)
帯揚/ゑり萬の輪出し(絽)
帯締め/道明の冠組
バッグ/トッズ

(洋服のカット)
ワンピース/アナディス
カーディガン/ザラ
ネックレス/フォクシー

アイコン画像

PROFILE 関瑠璃さん

幼い頃から音楽を学び、現在は日本の伝統芸能にふれる毎日。背伸びせず自分のできることにチャレンジしています。株式会社Relier代表取締役。

構成・文/村上治子