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ほとんどの女性が経験するという「膣萎縮」のナゾ

 

こんにちは、ライターの村上です。早速ですが、皆さんは「膣萎縮」という言葉をご存知ですか? 読んで字のごとく“膣がしぼんでしまう”という字面だけでももの寂しい状態のことですが、実はこの膣萎縮、程度の差こそあれ、閉経後のほとんどの女性に起こることなのだそう。私は、『潤うからだ』の著者であり植物療法士の森田敦子さんにお伺いするまでその名を聞いたことすらありませんでしたが、きっと読者の皆さんも同じではないでしょうか? 「膣萎縮って、何?」まずはいつも通り、知ることから始めてまいりましょう。 

森田さんのお話では、今、膣の萎縮は、閉経後に限らず多くの女性が悩んでいる問題なのだそう。「もともと膣は、加齢とともに女性ホルモンのエストロゲンが減少することで、内部が乾燥して硬くなり、膣壁も弾力を失って薄くなっていく傾向にあります。その状態が、いわゆる膣萎縮。おもに閉経後に現れますが、問題は、症状が進むことで引き起こされる「萎縮性膣炎」です。粘液が分泌されにくくなることによる性交痛に始まり、膣の違和感やかゆみ、痛みをもたらすケースも。また、エストロゲンが低下すると常在菌の働きが弱まるため、膣の自浄作用もダウン。カンジダやトリコモナスに代表される感染症にも罹りやすくなってしまいます。さらに、粘液が出ないほど膣の乾燥が進むと、膣の血行が悪くなり、ますますぎゅっとしぼんでしまう場合も。ひどい時には、指が1本も入らないくらいに硬く萎縮してしまうこともあるんですよ。」

さらに、森田さんが懸念するのは、最近、この症状が20〜40代の若い女性にも現れているということ。「少数とはいえ、なぜ20代といった若さで膣萎縮の症状が出るのか不思議ですが、過度のダイエットやストレスも関係があるのかもしれません。一方、30〜40代も、まだまだ体力に自信があるなか、子育てや仕事に奔走していてからだをおろそかにしてしまいがち。緊張やストレスは自律神経を乱しますし、忙し過ぎて呼吸が浅くなっている人も。パソコンやスマホのブルーライトを深夜まで浴び続けることによる不眠など、皆さん様々な不調を抱えていらっしゃいます。もちろん、そんな状況ではセックスを楽しむ気持ちにもなれないので、どんどん淡白になりセックスレスが進むことに。そういったすべてのことが、膣まわりのエイジングの加速、つまり、若くして膣萎縮を引き起こす要因となっているのでしょう。」

日々の仕事のプレッシャーやストレス、パソコンやスマホの使い過ぎなど、確かに耳の痛いお話ばかり。ただ実際は、今すぐ子育ての手間を省いたり、仕事を軽減できるかと考えると、なかなか一筋縄ではいかない問題もあるかもしれません。でもだからこそ、せめて日常的に膣まわりのケアを取り入れることで、少しでもエイジングを食い止めておきたい、という、すがるような思いも・・・。そしてここが大事ですが、膣萎縮の症状が現れた場合は、すぐに婦人科で診てもらいましょう。性交痛も例外ではないので、恥ずかしがらず、早めに対処することが肝心です。森田さんは、一生をかけてお付き合いできる“マイ産婦人科”を持つことを推奨しています。「誰もが老年期を迎えます。できれば、健康チェックの意味でも、産婦人科や婦人科、泌尿器科に定期的に通い、どんなことでも相談でき、老後までお付き合いしていける先生を見つけておくといいですね。また、診察の際に自分の状態をきちんと説明できるよう、日頃から膣まわりを観察し、セックスにおける膣の状態も把握しておいてくださいね。」

 

<新刊紹介>
『潤うからだ』

森田 敦子 著 ¥1200 ワニブックス

「あなたは、膣まわりのケアをきちんとしていますか?」この質問に自信を持って「ハイ!」と答えられる日本女性は、たぶんそう多くはないでしょう。日本での植物療法の第一人者である森田敦子さんが、本場フランスに留学していた当時、何よりも驚いたのは、日本人とフランス人との膣まわりに対する意識の差だったそう。生理や排泄、セックスから妊娠、出産まで、膣まわりは女性の人生にとって欠かせない場所であり、実は、からだのなかで最も繊細な器官。そんな大切な膣まわりとの向き合い方を、植物療法士としての豊富な知識と経験をもとに、多角的に解説しています。膣まわりは、女性の健康や精神バランスを推し量る上でも、重要なバロメーター。正しい知識と的確なケアを知ることで、女性が女性らしく輝ける「潤うからだ」を手に入れたい!


次回は9月8日公開予定です。

(この記事は2017年9月1日時点の情報です)
文/村上治子 構成/川良咲子(編集部)