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デリケートゾーンのケアの有無が「老後の介護問題」に影響をもたらす?

 

こんにちは、ライターの村上です。急に秋めいてきましたね。一気に涼しくなって寂しいくらいですが、膣まわりにとっては、ムレもなく心地よく過ごせる季節になってきたのではないでしょうか。連載第5回目は、私たちの老後と膣まわりの関係について。個人的には、植物療法士・森田敦子さんの著書『潤うからだ』を読んで、最も衝撃的だったのがこのテーマでした。“老後と膣まわり”といえば、友人たちとの間でたまに話題に上るのが、アンダーヘアのこと。「もしも老後に要介護状態になったら、ボーボーのままだと恥ずかしいよね〜」という話ですが(笑)、森田さんにお話を聞くと、そこには“恥ずかしい”よりももっと切実な問題が隠れているようです。

森田さんはよく、植物療法を取り入れた心とからだのケアを伝えるため、介護施設を訪問することがあるそう。おむつを交換する場面で、寝たきりのご婦人の膣まわりを目にする機会も多いそうですが、膣まわりをケアする習慣のない日本人と膣ケア先進国とも言えるフランスや北欧の人たちとでは、その場所の様子にかなりの差があるのだと言います。「若い頃から当然のようにケアを続けているヨーロッパのご婦人たちの膣まわりは、お年を召して寝たきりになっても、ピカピカでキレイなまま。それに対して日本では、おむつのなかがべとべとに蒸れ、アンダーヘアに排泄物がこびりついていることも。これが赤ちゃんなら、お尻を拭いた後にお粉をはたいたり保湿クリームを塗ってあげたりするのですが、介護の現場ではまだそういった習慣はないようです。拭かれっぱなしのお尻は赤くなり、時には乾燥で切れて血が滲んでいることも。そこに再びおむつをはくのですから、膣まわりに自分の排泄物が滲みて痛い。そしてまた、拭いて乾燥しておむつをはかされて、滲みて痛い・・・、そんな悲惨な悪循環が続いてしまうのです」。森田さんが続けて言うには、そうした状態が続くと、多くの人は足早に認知症に向かっていってしまうのだとか。「それは、人が尊厳を維持するための自己防衛本能でもあるのかもしれませんね。」

すでに超高齢社会である日本では、今後多くの人が他人に“シモの世話”をしてもらう時代がやって来ます。実際に、歳を取ると4人に3人はおむつが必要になるとされ、ふたりにひとりは、自宅ではなく介護施設や病院で亡くなるのだとか。でもだからこそ、私たちにも、“介護される可能性を考慮して、からだを整える”という新たな視点が必要になってくるのかもしれません。膣まわりも、いつまでも“暗く閉じた場所”ではなく、顔や手足の肌同様、誰に見られても大丈夫なように(語弊がありそうですが・笑)お手入れしておくべきなのかも。何歳になっても清潔で健康な膣まわりを保っておくことは、どこで老後を迎えるにしろ、美容面からも健康面からも、年齢に縛られない女性としての幸せをもたらしてくれます。そして、もしも介護が必要となった場合でも、できるだけ心地いい状態で他者に身をまかせられる一助となっていくと思うのです。さらに森田さんは、「2017年中には、国の施策によって、アンダーヘアのレーザー脱毛器が医療機器として認められるそう。」とも。「その背景には、これからますます介護人口が増えていくなか、アンダーヘアの有無が介護のされやすさ、しやすさに大きな影響を与えるからであろうことが推察できます。これからの時代、膣まわりのケアをすることは、自分自身の幸せのためはもちろん、“必要最低限のマナー”ともなっていくのかもしれませんね。」

 

<新刊紹介>
『潤うからだ』

森田 敦子 著 ¥1200 ワニブックス

「あなたは、膣まわりのケアをきちんとしていますか?」この質問に自信を持って「ハイ!」と答えられる日本女性は、たぶんそう多くはないでしょう。日本での植物療法の第一人者である森田敦子さんが、本場フランスに留学していた当時、何よりも驚いたのは、日本人とフランス人との膣まわりに対する意識の差だったそう。生理や排泄、セックスから妊娠、出産まで、膣まわりは女性の人生にとって欠かせない場所であり、実は、からだのなかで最も繊細な器官。そんな大切な膣まわりとの向き合い方を、植物療法士としての豊富な知識と経験をもとに、多角的に解説しています。膣まわりは、女性の健康や精神バランスを推し量る上でも、重要なバロメーター。正しい知識と的確なケアを知ることで、女性が女性らしく輝ける「潤うからだ」を手に入れたい!


次回は9月15日公開予定です。

(この記事は2017年9月8日時点の情報です)
文/村上治子 構成/川良咲子(編集部)