10月7日。立教大学 大学院 ビジネスデザイン研究科とタッグを組んで女性を支援するキャリアアップ連載講座、立教ミモレ大学が開講いたしました。今日から12月9日までの間、各界で活躍されるプロフェッショナルの方々に、トレンドの読み解き方からアパレル業界・インフルエンサーマーケティングの最新事情、自己プロデュースの具体的な方法まで計8回のカリキュラムです。

開講のご挨拶は、立教大学 大学院ビジネスデザイン研究科/経営学部経営学科  亀川 雅人(かめかわ まさと)教授。

定員は100名。告知当日から定員に達し、急遽、教室のキャパシティが許す限りの130名に増員。結果的には募集から2週間後の締め切りまでに定員枠に対して3倍以上(なんと北は北海道から西は神戸まで!)の申し込みがありました。

基調講演となる第一回目の講師は、ファッション・クリエイティブ・ディレクターの軍地彩弓(ぐんじさゆみ)さん。テーマは「ファッショントレンドの読み解き方」。事前に、ニューヨーク、ミラノ、パリで講義直前に開催されていた2018SSのコレクションをすべてチェックし、気になるブランドを挙げ、その理由を述べる。また、街で見かけた気になる事象をスナップし、そこに#ハッシュタグをつけて提出するといった宿題も出されました。


緊張しながらも、軍地さんの話にグイグイ引き込まれ……

 

「今までいろいろなところで講義をしてきましたが、女性しかいない授業は初めてかもしれません。何だか嬉しいですね!」と講義がスタート。「ファッションを読み解くということはビジネスの最先端。今、ファッション産業は停滞しているといわれていますが、だからこそ“ファッションの今を知る”ことが大切なんです」と。

まずは、軍地さんの目から見たニューヨークコレクションから。以降は受講者から提出されたレポートとからめながら、ミラノ、ロンドン、パリという世界中のコレクションをチェックしていきます。ルックのポイントや時代、ブランドの背景など、普段私たちが知ることのない話までたっぷり! 臨場感のあるランウェイの動画やその場に立ち会った方にしかできないリアルなレポートはどれも興味深く、皆さん、話にグイグイ引き込まれていました。

熱心に聞き入り、メモをとる受講者の皆さん。授業の最後には質疑応答タイムも。

さらに、ショーの外でおこっている動きにも言及。「今、時代が求めていることは何か?」をわかりやすく、解説いただきました。ファッションというと素材やシルエットなどブランドが提案するトレンド情報としてルックのみに注目してしまいがちですが、軍地さんはそこから見えてくるメッセージやファッションビジネス、今という時代について深く斬り込んでいきます。


今こそ、ファッションのチカラを!

軍地さんは言います。「ファッションはトップブランドやメーカーの人たちだけのモノではありません。実はもっと私たちの身近にあるものなんです、それを読み解くクセをつけてください。そのために、スナップをし、#ハッシュタグをつけてください、という宿題を提出させていただきました」と。

ファッション通じゃなくても、自分の感じるままにファッションを読み解くことができる、そのヒントを教えてもらえた初回の講義。形式にしばられない、もっとファッションを自由に楽しく、表現してほしい、という軍地さんのメッセージは優しく、熱く……あっという間の90分でした。

紅葉が始まった蔦がからまる立教大学の校舎。これから3カ月、ここがミモレ大学の学び舎に。

受講者の方から届いた感想PICK UP!
「こんなに夢中になりワクワクする講義は初めてです。受講前は単純に来年のトレンドについての講義だと考えていただけでしたが、実際にはファッションの本当の意味を聞くことができ、奥深さに触れ、もっとファッションを知りたい、楽しみたいと思うようになりました」

「宿題の意図が分かったとき『なるほど』と納得したとともに、人を見る、街を見る癖をつけ、ひとが何をしているかを感じられる感性を磨きたいと思いました」

「毎年コレクションをまわっている軍地さんならではのピックアップしたもの、世界の流れを見る視点は興味深いものでした。私も仕事で海外へ視察に出られるようになりたい、と夢をもう一度新たにしました」

「自分の意識を少しずつでも変え、現状、未来を変えていけたら、と前向きになりました」

「自分で考え、行動する。私の目標でもあります。もっと自分の考えを自由に表現し、発信していきたいと改めて感じました」

「ファッションはビジネスの最先端であることが講義からよく分かりました。これからはもっとファッションを楽しめそうです!」

撮影/編集部 取材・文/長谷川真弓
 

来週の第2回目の講義は、ディマンドワークス代表・ファッ ション流通コンサルタントの齊藤孝浩さんによる「ファストファッションの次に来るもの」。