フィナモレのシャツとの出会い、それはもう何年前になるでしょうか。
多分、20代の初めにファッションの世界に入った当初、アシスタント時代まで遡ると思います。

元々シャツが好きで、アシスタントとして働いていた頃もよくシャツを愛用しておりました。その当時、毎日たくさんの服に触れていましたが、中でも撮影のために師匠が借りてくる素敵なシャツたちを眺めては「こんな服が似合う大人になりたいなあ」と心から思ったものです。

特にフィナモレは、イタリアブランドらしい「マニッシュで格好いいブランド」という印象が昔からありました。撮影でも度々モデルさんに着ていただいていましたが、シンプルなデザインながらもその着心地の良さと抜群の着回し力に、着用したモデルさんから「これ、どこの?」とよく聞かれたものです。

スタイリストになって自分で購入できるようになってからも、フィナモレへの愛は変わらず。お値段は普通のシャツに比べて少し高めですが、纏ったときの美しさはまさに格別。ちょっと普通のシャツとは違う「知的な佇まいがある」とでもいいましょうか。本当に「何か」が違うのです。最近はワンピースやチュニック丈などバリエーションも豊富で、毎年楽しみにスタイリングを組んでいます。

また個人的に、男性がフィナモレを着用している姿もとても好きです。シャツをさらっと着ている男性って、とっても魅力的ですよね。そんな風になってほしいな、という願いも込めまして(笑)ここ数年は、一年に一度は家族にもフィナモレのシャツをプレゼントしています。ロマンスグレーになった70代の父に、チョコレートカラーのシャツをプレゼントした際もとても喜ばれましたし、夫へのプレゼントでカーキのシャツを購入した時も、かなり気に入ってもらえました。男性へのプレゼントとしてもオススメですよ。

こうやって男女問わず、フィナモレのシャツの良さを共有できるのって嬉しいですよね。「良いものは良い」、その一言に尽きます。

この秋はいつものプレーンなシャツタイプの他に、バンドカラーのフリルタイプも登場。いつもはクールなイメージのものが多い中で、こんなデザインが出たなんて!と驚きましたが、着てみると甘すぎずちょうどいいハンサムさ。ヒップも隠れる丈なので体型カバーもできそうです。

シャツ¥43000(参考価格)/フィナモレ×ムネ(アマン)
デニム/レッドカード、バングル/エルメス、サンダル/プラダ(以上すべてスタイリスト私物)

またシルク素材のストライプシャツも肌さわりが抜群。フィナモレのストライプは大人に似合う柄物でとても上品。柄が苦手な方にも、すんなり取り入れやすいと思います。今回のようにワントーンでまとめてみてもいいですし、シャツをアウトにしてグレーやエクリュカラーのデニムにあわせても良さそう。

シャツ¥46000(参考価格)(フィナモレ)、バッグ¥62000(ア ヴァケーション)/共にアマン パンツ/ストラスブルゴ(スタイリスト私物)

フィナモレは「シャツが苦手だな」という方にも、是非一度トライしていただきたいブランド。着るだけできちんとしてみえますし、加えてアレンジも楽しい。襟の開け方、袖のまくり方、裾の入れ方など、自分らしく着こなせるようになったらしめたもの。シンプルなので合わせるボトムス・ジュエリー・バッグなど、アイテム選びも無限大です。

 

着る人に「知的さ」と「粋」を宿してくれる、そして自分らしい着こなしを後押ししてくれる、フィナモレはそんな特別なシャツなのです。
 

<お問い合わせ先>
アマン tel. 03-6805-0527

出演・スタイリング・文/室井由美
構成/幸山梨奈