環境が人間に与える影響とは?


「環境が人を作る」と言われます。例えば、IT系のスタイリッシュな雰囲気の会社に就職した新入社員が、半年後には服装や雰囲気が変わり、オシャレな人に変身した、なんてことは、よくあります。
逆を言えば、そのように変わったことで、その会社が居心地良くなることはあるでしょう。

「類は友を呼ぶ」ように、同じ空間に似たような人が集まりやすいところがあります。だから、もし「こうなりたい」という自分像があったら、それにマッチするような環境に飛び込んでしまったほうが早いこともあります。
その環境、そして、そこにいる人たちと交流することで影響を受け、理想の自分に近づきやすくなることはあるでしょう。

これは、逆も言えます。もし、その環境にいる人たちのようにはなりたくなかったら、早くその場から去ったほうがいいのです。
例えば、地獄のような環境のブラック企業には、自分に諦めていたり、人の足をひっぱったりするような人が集まっていることが少なくありません。
だから、その環境に慣れれば慣れるほど、入社前よりも性格が悪くなったり、人生が悪い方向に進んでしまったりすることはあるかもしれません。
だから、その環境にしがみつかずに、逃げてしまったほうがいいのです。

 


環境が与える影響は、避けにくい


「悪い環境でも、自分が影響を受けなければいい」なんて思いがちですが、気づかないうちに、環境によって自己の内面が大きく変わってしまうことはあるもの。
人は良くも悪くも環境に順応していくので、はじめは「こんなのおかしい!」と思っていたのだとしても、半年後には何も感じなくなってしまうことは、よくあることです。

書籍『風の時代の未来予測』(著:yuji/講談社刊)には、こういったことが書かれています。
<自分=今までの環境の中で意識的・無意識的に積み上げてきたデータの集合体。言い換えるなら、少々ファンシーかもしれませんが、「自分=経験と積み上げてきた情報のミルフィーユ」などとも言えそうです。>

<極論を言えば“自分”と思っているものすらも環境によって作られたものであるかもしれません。それくらい“環境”は人生・暮らしに強い影響を与えるものなのです。>

例えば、「高級ホテルのラウンジに珈琲を飲みに行くようになったら、金運が上がった」「高級住宅の多い地域に住むようになったら、なぜか仕事がうまくいくようになった」なんて話を聞きます。
風水の話だと思いがちですが、現実的にもその環境で視覚、嗅覚、聴覚に刺激を受けることで、自然と自己に変化をもたらすことはあります。
例えば、高級ホテルのラウンジには、身なりを整え、それなりに経済的に余裕がある人が来店することも少なくありません。そういう人たちを日ごろから近くで見ることで、「自分もこんな風になりたい」と思い、自分のお金の稼ぎ方を見直すことはあるかもしれません。

もっと現実的に自分を変えたければ、憧れの人が講師をしているセミナーや講演会に通うのもいいと思います。講師や同じ目標を持つ参加者たちと交流していくうちに、自己を大きく成長させることはあるでしょう。

「なぜ“カフェ好きの人”を、オシャレだと感じるのか」については、もう1つ注目すべきことがあります。それによって、自分の印象を改善できることもあるかもしれません。次のページで紹介します。