2022年8月から小学生の息子と一緒にカナダへしばらく移住をすることにしたファッションエディターが発信。母子留学を考え始めたきっかけから出発当日までの準備、渡航後は現地の学校や暮らしをリポートする連載です。2回目は、中学受験から留学に切り替えたきっかけについて紹介します。

 

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実は、中学受験をさせるつもりでした

 

息子が小6の8月から、カナダの小学校に通わせ、私も同行する形の母子留学することにしたのですが、実は小5のころまでは海外移住をするなんてまったく考えていませんでした。
というのも、小5まで息子は塾通いをしていたからです。

住んでいる場所が都心ということもあり、息子が通っているのは、おそらく6年生の7割、8割が中学受験をする公立小学校。
そんな雰囲気だったこともあって、息子はそれほど勉強が得意なタイプではありませんでしたが、勉強が楽しいと思ってくれたらいいなと、小学校低学年のころから、学習塾(受験のための勉強するところではなく、やる気にさせる雰囲気のところ)に通わせていました。そして、小4になるころには、多くの友人たちがいわゆる“受験塾” に通っているのを見て、「僕も塾に行きたい!」と言うように。私はなんの疑問ももたずに、息子に合っていそうな塾を探して、入塾を決めました。

私は“中学受験に熱心なママ”ではありませんでしたが、なんとなく、このまま受験させるんだろうなと考えてはいました。

息子自身も、塾では学校とは違う新たな友達ができて、自分と同じように、野球もがんばりながら塾と両立をさせている友達もいて、それが励みになっているようでした。また、塾で先回りに勉強をしていることで、これまでより学校の勉強もよくわかるようになり、学校のテストの点数も以前より良くなっていました。夜のお弁当タイムも毎回楽しみにしてくれていました。

ところが、小5のあるとき。息子が「ボク塾辞めたい」と口にしたのです。


塾での勉強もだんだん難しい内容に入っていったり、テストで下のほうの順位だったりすることにストレスを感じているのではと思いました。

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【写真】息子のためにつくっていた塾弁
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塾の夕ご飯用に必要だったお弁当。朝つくって冷蔵庫に入れていたものを持たせたら「固かった」と言われてからは、仕事の合間に一度帰宅してお弁当をつくる生活を送っていました。仕事が立て込んでいる日は本当に大変だった……(涙)。でも、息子が「おいしかった」と言って、毎回完食してきてくれることが私の励みに。苦手だったお弁当作りが苦ではなくなったことは私にとってよい経験でした。

 
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