「でも最初から茎の長さを花瓶にぴったりにしてしまうと、毎日茎を切っているうち、短くなりすぎるんじゃない?」と思ったりするかもしれません。が、残念ながら大体の花は、切りすぎて困るほど長持ちしないので、安心して(?)カットしてしまって大丈夫。お花屋さんで見ても、可愛いブーケは小さくまとまっていることが多いですよね。高さが出ると格好良いけれど、そのぶん難易度も高くなるので、お花初心者的にはなるべく低くまとめるのが楽ちんな気がしてます。

ころんと丸いピッチャーなどは、花の位置をぐっと下げて、全体を丸くまとまるように仕上げると、ピッチャーのフォルムを生かせると思います。

そして花を素敵に見せるには、当然ながら花瓶選びも大切。私はマルシェで買ってきた2〜3種類の花をアレンジすることが多いので、口が広くゆったりした花瓶の方が、使いやすいなと感じてます。口が小さいタイプは見た目には可愛いのですが、いざ花を飾るとなると数本だけしか入れられないので、バランスを取るのが難しい。口が広いタイプなら、ボリュームのあるブーケはもちろん、数本しか花がない場合でも、片方の口に立てかけたりして、なんとなくサマになります。

 

花の種類はもちろん、自分の好きなものを選んで飾るのがベストだけれど、できれば花と一緒に購入したいのが、葉ものです。花だけでアレンジしようとするとなかなかバランスが難しいものの、グリーンが加わると目先が変わり、ぐっとまとめやすくなるから。

ただグリーンは、ほんの数本あればこと足りるんですよね。「これだけのために、葉っぱを1束買うのはもったいないなあ……」と考えるうちに、そうだ、ベランダ栽培しているジャスミンや、室内栽培しているアイビーの先端部分をカットして添えればタダだ! という技(?)を編み出しました。

小ぶりの瓶に入れて育てている水耕栽培アイビーたち。棚の上に置いておくと、それはそれで飾りのようで可愛いのです。

特にアイビーはとても丈夫で、暑さ寒さや乾燥にも強く、水耕栽培でもグングン元気に育ってくれる素晴らしい植物。我が家ではアイビーの鉢植えを食器棚の上に置いて、上からたらすように育てていますが、長くなりすぎた先端はどんどんカットして、一輪挿しに入れて水耕栽培にしています。そして葉もので良いものがない場合は、これを取り出してお花のアレンジにプラスするわけです。

根が生えたアイビーを飾る場合、透明のガラスの花瓶だとちょっと根が目立つので、陶器や色ガラスの花瓶を使うのがおすすめです。

水耕栽培して根っこが生えているので、お花を変える際はまた一輪挿しに戻せばよし。もちろん鉢植えにすることもできるので、さらに増やして無限アイビーにすることも可能。あまりにも役立つ植物なので、一家に一鉢をおすすめしたいほどです!
 

撮影/Yas