「女性のひとり暮らし」は特に注意! 
防犯チェックリスト

写真:Shutterstock

☑︎ 表札を出さない
フルネームは絶対に避けること。ひとり暮らしだと思われないよう、ふたり分の苗字を併記しておくという手もある。

☑︎ 玄関から部屋の内部が見えないようにする
玄関と部屋の間にドアがある場合を除き、かならずのれんなどで目隠しを。

☑︎ ドアチェーンをかけたまま対応する
玄関チャイムが鳴ってもすぐにドアを開けず、インターホン越し、あるいはドアチェーンやドアガード越しに対応する。

☑︎ フードデリバリーの登録者名を男性名にしておく
男性名にしたうえで、対面で受け渡しをしない(置き配にする)などの対応が必要。住所・名前・顔のすべてが一致するような事態は避ける。

☑︎ 近所のコンビニでの買いものに注意
住所と氏名が書かれた公共料金の支払い書はなるべく人目に触れないほうがよい。コンビニ払いは避け、クレジットカード払いや口座引き落としにしておこう。また、コンビニで頻繁にアイスを買っていたら「アイスが溶けない距離=家が近い」ことがバレて不審者につけられたというケースも。

☑︎ 都心の場合はなるべく引っ越しの挨拶をしない
女性ひとりで近隣に挨拶に行き、「必要以上に個人情報を聞かれた」「好意を持たれストーカー被害にあった」という人もいた。ただ、郊外の場合は、近隣への挨拶が後々の助け合いにつながることもある。まずは周囲にどんな人が住んでいるのか、挨拶をするべきか、大家さんや管理人さん、不動産会社に聞いてみよう。

☑︎ 外出時に音を立てない
生活音をもとに行動パターンを把握され、マンション内で待ち伏せをされたり、ドアを開けたタイミングを見計らって隣人が出てきて、必要以上に話しかけられたりすることがある。

【!】こんな音に注意
・ドアチャイムやドアベル
・カギやカバンにつけているチャーム(特に鈴)
・ハイヒールの靴音
・ドアの開閉音

☑︎ 時間差で部屋の電気をつける
照明器具にタイマーがついている場合は、帰宅するより早い時間に灯りがつくよう設定しておこう。帰宅時に部屋を特定されるリスクを減らすことができる。

☑︎ カーテンは遮光性カーテン+ミラーレースカーテンの2重づりで
日中は室内が見えにくいミラーレースカーテン、夜は外から部屋のシルエットが透けない厚手の遮光性のカーテンを使おう。かわいらしい色や柄だと「女性が住んでいる」と思われるので、外から見ても柄や色が透けないものを選ぶか、シンプルで地味なデザインにする。

☑︎ 窓辺に「かわいらしいもの」を置かない
外から見える場所に「女性のひとり暮らし」だとわかるものを置かない。

☑︎ なるべくベランダに洗濯ものを干さない
「男性用の服を一緒に干す」という防犯対策が有名だが、残念ながら大きな効果は期待できない。下着泥棒は、男性用の服が干してあっても構わず女性用を盗む。できるだけ部屋干しをしよう。

 

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実際、ひとり暮らしを経験した人に話を聞くと「朝、ベッド脇のカーテンを開けたら、窓ガラスに顔と手をベタッとつけた男がいた(1階)」「お隣さんが“間違えてチェーンかけちゃった”と言って部屋に入ってこようとした」など、「本当にあった怖い話」が次々に出てきます。

短時間で終わるごみ捨てやコンビニへ行く間、玄関や窓のカギを開けたままにしないなど、今日から対策を始めましょう。
 

著者プロフィール
華井 由利奈(はない・ゆりな)さん

ライター。愛知県出身。大学卒業後、印刷会社に就職。コピーライターとしてトヨタ系企業など100社以上の取材を行う。2016年に独立。現在は、女性活躍、ビジネス、教育、生活情報など幅広い分野で執筆。大学や教育講座での講演も行う。著書に『一生困らない 女子のための「手に職」図鑑』(光文社)。

『一生役に立つ しんどくならない「ひとり暮らし」ハンドブック』
著者:華井 由利奈 光文社 1375円(税込)

ひとり暮らしは「できて当たり前」ではありません――。物件探しに引越し準備、お金の管理に人間関係まで……何度も失敗して学びながら、ひとり暮らしに慣れていった先輩たちの1000件のアドバイスと共に贈る、安心して暮らすためのノウハウを詰め込んだ1冊。いざという時に役立つ、トラブル別対処法や連絡先一覧も心強い。春から新生活を始める人への贈り物にはもちろん、離れて暮らす高齢の親にも共有したい、知っていると心強い情報が満載です!


イラスト/OGA
構成/金澤英恵