3月8日は「国際女性デー」。イタリアでは男性が日頃の感謝を込めて母親やパートナーにミモザの花を贈る風習があるそうです。女性の地位向上支援や女性のエンパワメント推進活動の一環として世界中で注目されており、もちろん日本にとっても見逃せないイベント。長年にわたり「ジェンダーギャップ指数が先進国で最下位」という極端な記録を牽引してきたサムライにとっては、意識改革に向けて一歩踏み出せるチャンスかもしれません。

何事も「隗より始めよ」ですよね。早速、筆者(男性)も行動に移すことに。在日イタリア商工会議所が主催、提唱する「ミモザの日」のマインドや活動内容を学びつつ、美しい黄色い花を妻にプレゼントしてみました。

 

身近な女性に敬意を払うきっかけとして絶好のイベント


少し自己紹介させていただくと、筆者は10年前に婿入りしてから妻側の苗字で生きています。深い事情はなく、妻(と妻の両親)に苗字を選択してもらうことが、自分にとっては自然なことだったから。我ながらフェアな男です。

その後、2人の娘を授かったこともあり、ますます女性ファーストな生き方に喜びを感じるように。家事や育児にも前のめりに参加してきたつもりです。また、ライターとして女性向けメディアの記事を担当させてもらうことが圧倒的に多かったこともあり、現代に生きる女性たちの「生きづらさ」を伝えるニュースを見ると悲しい気分になってしまいます。

と、気取った自分語りをしておきながら、社会を変えるようなアクションを起こしたことはありません。男女格差の解消を訴えるデモに参加する勇気はないし、恥ずかしながら人前で持論を語れるほどの知識もない。でも「ミモザの日」は、筆者のような薄口のフェミニストでも安心して乗っかれるイベントです。必要なのは「身近な女性に敬意を払いたい」という気持ちだけでしょうから。

さて、在日イタリア商工会議所は2021年から3月8日に「ミモザの日」と銘打った活動をしています。3回目となる今年のテーマは「YELLOW SUSTAINABILITY(サステナビリティに積極的に取り組む女性)」で、女性リーダーを招いたトークセッションなどのさまざまなイベントを推進するそうです。ミモザを象徴する黄色いアイテムを身につけた女性たちたちが駐日イタリア大使館周辺をウォーキングするという国際女性デーらしい“運動”も。

「ミモザの日」の会見に登場した駐日イタリア共和国特命全権大使のジャンルイジ・ベネデッティ氏(左)は、「女性は現在と未来における必要不可欠な人的資源である」と会見の言葉を述べた。在日イタリア商工会議所事務局長のファントニ・ダヴィデ氏(右)はプロジェクトの理念を語った。

一方、ただただ“美味しい”を堪能できるイベントもあります。例えば3月4日~8日の期間限定で、日本全国の本格イタリアンレストラン(AQI認定店)でMimosa Dayの特別メニューを提供。先着でミモザの花と女性に感謝の意を伝える「フェレロ ロシェ」のチョコレートをプレゼントしてくれるそうです。

 
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