定期的にガス抜きするのが苦手そうな方なので、会社で嫌なことがあった日にちょうどイクミさんに話しかけられて感情が暴発したのでしょうか。それが一時的なものだとしたら、話してスッキリして今はちょっと家族に対して気まずいだけ、という可能性もあります。

しかしもし、まだご主人のモヤモヤ・苦悩が続いているとしたら、家族はどう接するのが正解なのでしょうか。

「心配しているよ」だけ伝わるように

 

悩んでいる様子の家族に対して、黙って見守った方がよいのか、「どうしたの?」と積極的に声をかけた方がいいのか。

これは本当に難しい問題で、状況や相手の様子、自分の性格などによって正解は変わります。イクミさんのご主人は寡黙な人なので、「悩みの種」のヒントも少なそうですし、「話を聞いてほしいと思っているのか」が分かりにくい。イクミさんが悩まれるのも当然だと思います。

ただ一つ、「あなたを心配しているよ」とだけは伝わるようにできたらいいですね。そうすることで、話をするきっかけを相手に与えてあげることもできます。

不安のあまり、「いったいどうしたの? 話をして!」と迫っても、ご主人は追い詰められてしまうか、逆切れのような反応が返ってきてしまう気がします。一方で、しらんぷりしすぎても、ご主人のSOSを無視することになってしまい孤独感を深めてしまうかも。

「体調はどう? なにか食べたいものある?」と声をかけるとか、「いってきます」「おかえりなさい」をしっかり顔を合わせて丁寧に言うようにするとか。「あなたのことが心配だよ。私ができることがあれば言ってね」という気持ちが伝われば、ご主人にも「ちょっと話をしてみようかな」という勇気がわいてくるかもしれません。また、イクミさんが「もし夫が仕事を辞めたら」をシミュレーションして、家計を見直したり、イクミさん自身のキャリアアップの可能性を検討したり……。ご家庭の状況によりできることには限度があるかもしれませんが、そんな姿をさりげなく見せるのも、ご主人の安心につながりそうですよね。

会社で多くのストレスを浴びている人にとって、家庭はホッとできる場所であってほしいです。「少なくとも、家庭は自分の味方だ」とご主人が心理的安全性を感じられるようになるといいですね。

 

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文/梅津奏
作画/Sumi
構成/山本理沙

 

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