感情をコントロールできるのはまだまだ先

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また、大脳は後ろから前へと成熟していくのですが、情動をコントロールしている前頭前野は、その名の通り前頭葉の最前列にあるため10代ではまだまだ未発達です。気分の浮き沈みが激しく、そのつど感情が丸出しになってしまうのは、感情にブレーキをかける前頭葉が発達途上だからだとご理解ください。

 

中学生ともなれば体は親と同じようなサイズになるため、一人前の大人として扱うことも多いでしょう。当人もいっぱしの“オトナ”になったつもりでいるので、子ども扱いされるのを嫌います。ですが、ティーンの脳は発達途上でまだまだ“コドモ”。このことを肝に銘じて、干渉ではなく見守る姿勢でいることが、思春期の子と向き合ううえで最も大切です。